子どもやペットを残したままのキー閉じ込めが8月の1ヵ月間に約100件、夏の車内熱中症にJAFが注意喚起

■夏の車内熱中症事故の予防について注意喚起

相変わらず猛烈な暑さが続いていますが、ロードサービスを手掛けるJAF(日本自動車連盟)では、お盆期間直前の8月4日に、2021年の8月1ヵ月間に出動した「子どもやペットが車内に取り残されたままのキー閉じこみ」の件数を公表。

夏に起こる子どもやペットの車内熱中症にJAFが注意喚起
短時間でも、子どもは車内に残さないことが大切

それによると、JAFが出動した「キー閉じ込み」救援のうち、子どもやペットが車内に取り残されたままであったケースは全国で100件近くもあったそうで、車内熱中症事故の予防について注意喚起しています。

●危険度が高く救護でドアガラスを割るケースも

JAFによれば、2021年8月1日(日)〜31日(火)の1ヵ月間、出動した「キー閉じ込み」救護のうち、子どもやペットが車内に取り残されたままであったケースは、全国で99件。

そのうち、子どもが取り残されていたのが63件、ペットが取り残されていたのは36件もあったそうです。

また、これらのうち、取り残された子どもやペットの生命に危険を及ぼす影響が高いと判断されたものもあり、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどしたケースも9件あったといいます。

夏に起こる子どもやペットの車内熱中症にJAFが注意喚起
ペットを車内に取り残すケースも多い

加えて、これらケースのなかには、JAFが行った現場聞き取り調査によると「子どもに鍵を持たせていたら、ロックボタンを押してしまった」とか、「ペット(犬)が前足でドアのロックボタンを踏んでしまった」という内容もあったとか。

ちょっとしたケアレスミスといった感じのコメントではありますが、命に関わる重大なことだけに「うっかり」ではすまされない場合もあることは間違いありません。

●真夏の車内はわずか15分で危険に

夏場に、子どもやペットを車内に残したまま放置したことで熱中症になり、最悪の場合は命を落としてしまうことは、よく知られています。

事故の報道では、1時間以上など長時間放置したことが伝えられることも多いのですが、実は真夏の車内はわずか15分で危険なレベルまで温度が上がることが分かっています。

夏に起こる子どもやペットの車内熱中症にJAFが注意喚起
JAFがテストした暑さ指数(WBGT)の推移(出展:JAF)

JAFが行った車内温度の検証テストによると、気温35度の炎天下に駐車した場合、直前までエアコンを使っていたとしても、窓を閉め切った状態でエンジン停止後(エアコンも停止)は、わずか15分で暑さ指数(WBGT、熱中症指数ともいう)が31度以上の「危険」ランクに達したといいます。

また、同じくJAFが行ったテストでは、外気温32度程度の日に、クルマを日なたと日陰に駐車して車内温度を比較したところ、当然ながら日なたに置いたクルマは40度を超す高温に。

夏に起こる子どもやペットの車内熱中症にJAFが注意喚起
外気温が高温である日は、日なたや日陰を問わず危険

一方、日陰に置いたクルマでも、日なたのクルマほど車内温度は上がらなかったものの、30分程度で35度を超え、外気温より車内温度の方が高くなったそうです。

つまり、駐車場所に関わらず、外気温が高温である場合は注意が必要なのです。

●専門家が語る子ども車内取り残しの危険性

ちなみに、日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトの公式サイト内にある「熱中症、こんな人は特に注意! 車に乗る人」というページでは、協力団体でもあるJAFのこうした情報を掲載。

また、専門家として帝京大学医学部教授の三宅康史先生による解説も載っています。

さらに、JAFでは、今回、三宅先生による以下のコメントも公表しています。

夏に起こる子どもやペットの車内熱中症にJAFが注意喚起
寝ているから、短時間だからといって、子どもやペットをクルマに置き去りにするのは大変危険

「子どもは体が小さく、環境に特に影響されやすいのです。同じ暑い環境でも、体が小さい方が熱の影響を受けて、先に体温が上がってしまうため、特に注意が必要です。

さらに、子どもは暑さの影響を受けやすいにもかかわらず、自分で不調を訴えたり、水分を補給したり、環境を変えたりすることが難しいので、保護者が気を付ける必要があります。

寝ているから、短時間だからといって、子どもやペットをクルマに置き去りにするのは大変危険です。直射日光が当たる場合はもちろん、日陰でも車内温度は上昇します。

特に乳幼児は自分で行動することができません。保護者は責任を持って、クルマに置き去りにしないようにしましょう(出展:「熱中症ゼロへ」公式サイト「熱中症、こんな人は特に注意!車に乗る人」)。

ちょっとコンビニへ行く間とか、短時間にスーパーへ行くために、子どもやペットを車内に残したために起きた事故も多いと聞きます。

夏場は、くれぐれも、短時間だからと油断は禁物。

また、冒頭で紹介したような「子どもにキーを持たせらロックがかかった」など、うっかりミスがないように気をつけることで、悲しい事故をゼロにしたいものです。

(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)

【関連リンク】

「熱中症ゼロへ」公式サイト
「熱中症、こんな人は特に注意!車に乗る人」
https://www.netsuzero.jp/learning/le16

この記事の著者

平塚 直樹

平塚 直樹 近影
自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、クルマ選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!