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■クラウン・クロスオーバーからデビューし、世界40の国や地域にも順次展開
かねてから予告されていたとおり、トヨタは2022年7月15日(金)に新型クラウンをワールドプレミアしました。トヨタを代表するモデルがかつてないほど変わります。
4つの全く新しいタイプが用意され、セダンとSUVを融合させた新しいスタイルの「クロスオーバー」をはじめ、エモーショナルな雰囲気を持ち、運転しやすいパッケージで、スポーティな走りを享受できる「スポーツ」、新たなフォーマル表現とともにショーファーニーズにも応える「セダン」、大人の雰囲気で余裕のある走りを持つ機能的なSUVの「エステート」をラインナップ。
同時に、日本国内から飛び出して、今後、約40の国、地域に順次展開するそうです。
その第1弾として、クラウン・クロスオーバーが今年秋頃に発売されます。なお、「CROSSOVER RS“Advanced”」、「CROSSOVER G“Advanced・Leather Package”」、「CROSSOVER G“Advanced”」をのぞくグレードは、2023年1月以降に生産予定と明らかにされています。
新開発されたプラットフォームをベースに、パッケージングから大きな変革がもたらされています。大径タイヤにより得られたセダンよりも高いヒップポイントになり、乗り降りがしやすく、視界のいい着座位置を実現。頭上や前後の空間もより広く確保し、どのシートに座っても特等席と感じられるような、居心地のいいキャビンを目指したそうです。
●「2.4L デュアルブーストハイブリッドシステム」、「2.5L シリーズパラレルハイブリッドシステム」を設定
気になるパワートレーンは、「2.4L デュアルブーストハイブリッドシステム」は、低回転から力強いトルクを生み出す直列4気筒ターボエンジン、高い駆動力を発揮する最新の電動パワートレーンの「eAxle」、新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池が組み合わされたハイブリッドシステムがトヨタとして初採用されています。
「2.5L シリーズパラレルハイブリッドシステム」も設定されます。クラウン・クロスオーバーに最適化された高効率ハイブリッドシステムに、こちらにも新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を採用。クラストップレベルの低燃費と高い静粛性を実現し、クラウンならではの上質で滑らかな走りをさらに進化させたとしています。
●クーペのようなサイドビューと左右に一直線につながるヘッドランプ、テールランプを採用
エクステリアは、クラウンに抱く保守的なイメージから大きく変わります。その変化は、「ゼロクラウン」の登場時以上でしょう。
サイドビューは、スタイリッシュなクーペのようなシルエットで、力強さを抱かせるリフトアップスタイルを構築。流麗さとダイナミックさを両立させた新時代の最上級の姿を表現したとしています。
さらに、左右に一直線につながるヘッドランプ、テールランプや、キャラクターラインに頼らず面の抑揚で質感が表現されたサイドビューなどは、現在のトレンドに沿っていて、シンプルでありながら鋭さと雄大さを兼ね備えた意匠になっています。
さらに、従来のセダンの常識を大きく変える大径タイヤも備わり、ボディ構造の工夫により、ボディサイド近くまで外側に張り出した足まわりと、ボディとタイヤの隙間のバランスも徹底的に突き詰められ、セダンでもSUVとも異なる、踏ん張り感のある力強いスタイリングになっています。
ボディカラーの見どころは、新色の「プレシャスブロンズ」や「プレシャスレイ」をはじめ、特徴的な2トーンカラーのコーディネイトで新しいクラウンの変革が表現されています。合計12とおりのボディカラーと4種類の内装色の組み合わせによる、幅広いバリエーションも見どころです。
一方のインテリアは、ディスプレイや操作スイッチを水平方向に集約されています。運転だけでなく、助手席側からも直感的に操作ができるレイアウト、インパネからドアにかけてひと続きで包み込まれるようなデザインが目を惹きます。過度に飾り立てず、しかも温味を抱かせるという金属加飾「WARM STEEL」、思わず触れたくなる造形と心地よい握り心地を両立したシフトノブも特徴です。
さらに、ひと目でわかる仕立ての良さ、着座時の安心感にこだわったというシートなど、ディテールまでこだわり、上質な空間が演出されています。
(塚田 勝弘)