「歩行者に譲られても横断歩道を通行すると違反」は理不尽。弁護士が問題提起

■ドライバーは道を譲られても歩行者を先に横断させなければならない?

横断歩道では歩行者優先が原則なのは当たり前、だが…
横断歩道では歩行者優先が原則なのは当たり前、だが…

ツイッター上で「横断歩道で歩行者が道を譲ったので通行したら切符を切られた」というツイートが話題となっています。

アップしているのは藤吉修崇@YouTuber弁護士•税理士さん。どうやら弁護士さんのようですね。

さらに、その違反行為とされた状況についてもツイート。

この件に関し、藤吉修崇弁護士は、山梨県警と警視庁に事実関係を電話で確認。その様子の動画もYou Tube上にアップされています。

山梨県警、警視庁ともに、横断歩道では歩行者優先が原則で歩行者を先に渡らせなければならないが、道を譲られた場合は切符を切らないように指導している、とのこと。

道を譲った歩行者の前を先に通行するのに切符を切らないのは当たり前じゃないか!って思います。が、やり取りから判断すると、道交法の解釈として、歩行者が道を譲ったとしても車両は歩行者を先に渡らせなければならない、と言っているようにも聞こえます。

しかし、普通に考えれば歩行者が道を譲ったら横断する意思が停止しているわけで、その時点でその人は横断歩行者ではない、と判断すべきと思えますが、それでも歩行者を先に行かすべきなのでしょうか。こういった現実にそぐわない解釈は昭和30年代くらいに交通戦争と言われた時代に生まれ、それから変わっていないのが問題なのでは?と想像します。

横断歩道を渡ろうとしている人がいても止まらないドライバーが多いのは問題です。それは取り締まってもいいかと思いますが、歩行者とドライバーがリアルにコミニュケーションを取っているのに、そこに水を指すような取り締まりはスムーズで安全な交通の育成に反する行為だと思います。

法律も法の解釈も、人がより良く生活するためにあるもの、との考えに立ち返って運用してもらいたいものですね。

(クリッカー編集長 小林和久

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
続きを見る
閉じる