ヤマハ「TMAX560/テックマックス」2022年モデルはデザインを一新。軽量ホイールやスマホ連携メーターなども採用

■より精悍になった560ccスポーツスクーター

ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、561cc・水冷2気筒エンジンを搭載するスポーツスクーター「TMAX560 ABS」とその上級モデル「TMAX560 TECH MAX ABS(TMAX560テックマックスABS)」をフルモデルチェンジ。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
ヤマハ・TMAX560

より精悍になったデザインや超軽量「SPINFORGED WHEEL(スピンフォージドホイール)」を採用、スマートフォンとの連携が可能な7インチ高輝度TFTメーターなども装備した2022年モデルを、2022年7月7日(木)に発売することを発表しました。

●ウイングレット風デザインも採用

TMAX560は、2001年に登場した初代モデル以来、大型スポーツバイク顔負けの優れた走行性能を誇ることで、「オートマチック・スポーツコミューター」という独自のジャンルを確立したビッグスクーターです。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
俊敏な走りが魅力のビッグスクーター

その2022年モデルでは、基本骨格や全域でパワフルな561cc・360度クランク並列2気筒エンジンは継承しつつも、スタイリングを一新。TMAX固有のスポーツ性をより際立たせるため、ボディをコンパクト化しています。

また、TMAXのアイコンともいえる2灯ヘッドライトは薄くシャープな形状に変更。空力を意識したフロントカウルには、世界最高峰レース「MotoGP」で活躍するレーシングマシンに付く「ウイングレット」を彷彿とさせるエアインテーク風デザインも採用しています。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
TMAX560のフロントカウル

加えて、ベーシック仕様のTMAX560には、ボディカラーに初代モデルに施されたイエローをイメージさせる新色「レディッシュイエローカクテル1(イエロー)」も採用。伝説的カラーが復活したことも大きなトピックスといえるでしょう。

●超軽量ホイールでスポーツ性もアップ

足まわりでは、ネイキッドスポーツの「MT-09」に採用されたことで話題となった、超軽量・高剛性のスピンフォージドホイールも装備。慣性モーメントをフロント約10%、リアは約6%低減することで、さらにスポーティな走りを実現します。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
TMAX560には軽量なスピンフォージドホイールなども新採用

また、専用開発のタイヤも採用。あわせて、41mm径の倒立式フロントサスペンションとリヤのショックアブソーバーもセッティングを変更し、前後とも減衰力は、従来モデル比でややハードな設定としています。

加えて、スロットルケーブルを廃した「APSG(Accelerator Position Sensor Grip、アクセレーター・ポジション・センサー・グリップ)」も採用。軽量化とともに自然なアクセル操作感を実現し、高いスポーツ性に貢献します。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
シートには、3段階調で整(±15mm)可能なバックレストを採用

さらに新型は、ハンドル、シート、ステップのライディングポジション3点を一新。従来モデル比でわずかに前傾気味とすることで、スポーティな乗り味をさらに引き出す工夫もなされています。

また、工具不要で3段階調整(±15mm)可能なバックレストの採用により、ライダーの居住性も向上。タイトに絞ったボディ造形により、足着き性もアップしています。

●よりツーリングが楽しいスマホ連携メーター

大型で見やすい7インチ高輝度TFTメーターを新採用したことも注目点です。デザインはシーンや好みに合わせて3種類から選択できます。

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TMAX560のメーター

しかも、新メーターは、スマートフォンと連携することで、ツーリングなどをより楽しめる機能が追加されています。自分のスマホに専用アプリ「MyRide-Link」APPをインストールし、車体とブルートゥース接続すれば、着信やメール受信、現在地周辺の天気、音楽再生など、スマートフォンの情報を車両のメーターに表示することが可能です。

さらに、ヤマハとGARMIN(ガーミン)社がTMAX560専用に共同開発した2輪ナビアプリ「Garmin MotorizeTM」(有料)をインストールすれば、メーター画面上でナビ機能を使用することもできます。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
スマホに2輪ナビアプリ「Garmin MotorizeTM」(有料)をインストールすれば、メーター画面上でナビ機能も仕様可能

ほかにも、新型は、電動タンクキャップなどエルゴノミクスに配慮した新しい機能や装備が追加されています。ヤマハで初採用の「スマートキャップ」(電動タンクキャップ)は、車両の電源をオフにした後2分以内にヒンジを引き上げるとロックが解除され、燃料キャップを開けることができる装備です。

また、電源のオン/オフ、ステアリングロック、シートオープンの操作は、ハンドル下に配置されたセンタースイッチで可能。左ハンドルスイッチにはジョイスティックも装備し、メーターディスプレイの切り替えなどを直感的に行うことができます。

ヤマハTMAX560/テックマックス2022年モデル発売
TMAX560テックマックス(車体色はマットダークブルーイッシュグレーメタリック4)

ちなみに、上級モデルのTMAX560テックマックスは、TMAX560をベースに、クルーズコントロールシステム、電動調整式スクリーン、グリップウォーマー、メインシートヒーター、調整機能付きリヤサスペンションなどを装備。夜間の視認性をサポートする光るハンドルスイッチ(一部TMAX560にも採用)を搭載するなどで、より快適性を高めた仕様です。

なお、価格(税込み)は、TMAX560ABSが136万4000円、TMAX560テックマックスABSが155万1000円です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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