ヤマハ発動機が自動運転EVを使った搬送サービス「eve auto」の試験導入をスタート

■工場内などの閉鎖された空間での搬送を自動化する

以前お伝えしたようにヤマハ発動機のグループ会社であるeve autonomy(イヴオートノミー)は、新型自動運転EVを使った自動搬送サービス「eve auto」の提供に向けて、先行受注を開始しています。

このほど、グループ会社のeve autonomy(イヴオートノミー)の自動搬送サービス「eve auto(イヴオート)」が、三井化学、出光興産の合弁会社であるプライムポリマー姉崎工場において、試験導入されたと明らかにしました。「eve auto」の本格的な試験導入は、ヤマハ発動機の工場以外で初めての事例になるそうです。

ヤマハ発動機
新型自動運転EVを使った自動搬送サービス「eve auto」のイメージ

「eve auto」は屋内外の環境を含むクローズドされた環境下において、搬送の自動化ニーズへの対応を目的に開発されたEV車両による自動搬送サービス。サービス提供に先駆けて、ヤマハ発動機の複数工場で試験運用が推進されてきました。

ヤマハ発動機 eve auto
プライムポリマー姉崎工場敷地内での自動搬送の様子

eve autonomyは、自動搬送サービス「eve auto」の2022年秋頃からの正式なサービスが提供される開始を予定。

プライムポリマーは、先述したように2005年に三井化学と出光興産の出資により設立されました。同社は、ポリプロピレンとポリエチレンの製造、販売会社として、千葉、大阪、山口に生産拠点を構えています。

同社の製品は、自動車材、包装材、産業材など、幅広い用途に使われています。同社姉崎工場は、出光興産千葉事業所内に位置し、敷地内で従来昼夜30~40回(1日あたり)行われていたポリプロピレンの樹脂サンプル搬送工程を、今回の取組みで自動化することが可能になったとしています。

ヤマハ発動機 eve auto
工場内などでの搬送を自動化する

ヤマハ発動機は、2022年2月10日に発表された新中期経営計画(2022~2024年)において、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置づけています。

将来のコア事業に育てるため、経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを推進。新規事業のひとつである低速自動走行の分野では、特定条件下での自動運転技術の確立により、モノ輸送の事業化を進め、物流の省人化を目指しています。

塚田 勝弘

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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