スバル ソルテラは、現金一括やクレジット払いの購入プランを用意。価格は594万円〜682万円

■雪上でも安定した発進性を備え、滑りやすい登坂でも安心してクリアできる

トヨタ bZ4Xに続き、共同開発車のSUBARU SOLTERRA(ソルテラ)が、2022年4月14日に発表されました。販売計画は150台/月で、2022年5月12日から受注がスタートします。

SUBARU ソルテラ
低速用クルーズコントロールともいえる「グリップコントロール」による片方のタイヤが浮いても自動で走破できる

一充電走行距離(WLTCモード)は、18インチタイヤを履く「ET-SS」のFWDが567km、同グレードのAWDが542km。20インチタイヤを履く「ET-HS(AWDのみ)」が487km。グレードにより最大で80kmの差があります。

SUBARU ソルテラ
SUBARUソルテラが正式に発表された

気になる販売方法は、ほかのモデルと同様に現金一括のほか、クレジットなどの購入プランが用意されています。

なお、bZ4Xは、法人向けはリース販売、個人向けは、サブスクの「KINTO」のみとなっています。

SUBARUソルテラ
雪上でも安定した走りを披露するソルテラのAWDモデル

ソルテラは、FWDとスバルが得意とするAWDを設定。そのAWDは、前輪と後輪を別々のモーターで駆動するバッテリーEVならではの新しいAWDシステムを採用。

以前お伝えしたように、同社が長年蓄積してきたAWD制御の技術と、モーターならではのレスポンスの良さ、自在な前後駆動力配分を活かし、4輪のグリップ力を最大限に使った安心感の高い走りが得られます。

スバル車らしいのが、悪路での安心感を高める「X-MODE」の採用に加えて、悪路でも車両を安定させながら一定速度での走行を可能にするグリップコントロールを追加。ワンペダルの「S Pedal」も悪路走行時の安定性に大きく寄与しています。

SUBARUソルテラ
左側にX-MODE用、右側にワンペダルの「S Pedal」用スイッチを備える

試乗コースは、雪上で、しかも雪の壁が両サイドに迫る狭いコースでしたが、アップダウンや滑りやすい路面でも万全といえる安定性を披露してくれました。

また、AWDには、bZ4Xにはない回生レベルセレクター(パドルシフト)が備わり、路面や走行状況などに応じて回生具合を選択できます。

エクステリアは、スバル専用となるヘッドライトやフロントバンパー、テールランプ、アルミホイールなどが与えられています。スバルらしさを強調するシームレスな造形のヘキサゴンモチーフがフロントセンターに配置され、バッテリーEVらしいエネルギー効率の高さを表現下としています。

ヘキサゴンから始まる水平軸が通ったボディ、内側から張り出したようなダイナミックなフェンダーが、SUVらしい力強さを演出。

●荷室容量は464L(ET-SSは475L)

一方のインテリアは、bZ4Xと基本的には同じ造形。高さが抑えられたダッシュボードや、ステアリングホイールの上から見るインパネ上部に配置されたスバル初採用のトップマウントメーターなどにより、ワイド感があり開放的な視界の良さも確保されています。

SUBARUソルテラ
SUBARU ソルテラのインパネ

大人4人がゆったりくつろげるキャビンも備えています。床下にバッテリーを積むため、後席のヒール段差(床面からシート座面前端までの高さ)は低く感じられるものの、極端な「上げ底感」はあまり抱かせません。

SUBARU ソルテラ
前席はシートサイズ、横方向のゆとりも十分

その後席の足元スペースは十分といえる広さで、足を伸ばして座ることもできます。また、横方向に余裕があり、運転席と助手席の間隔も十分に確保されています。ヒーター機能、ベンチレーション機能、運転席オートスライドアウェイ機能(乗降時にシートが最後端位置まで移動する機能)などの快適装備も充実しています。また、本革シートには、スバルでお馴染みのタンレザーが採用されています。

SUBARUソルテラ
後席は足元が広く、足を伸ばして座れるほど

オーディオでは、世界的高級オーディオメーカー「HARMAN」の伝統ある旗艦ブランド「ハーマンカードン」が用意されています。

フロントに6つ、リヤに4つのスピーカーとウーファーに加え、圧縮音源をオリジナルに近づけて再生する「Clari-Fi」、音質向上と消費電力の低減に貢献する「GreenEdge」など、HARMAN社の最新技術も採用されています。静粛性の高いバッテリーEVで、上質なサウンドを楽しめます。

SUBARUソルテラ
通常時のラゲッジスペース

SUVにふさわしい積載性も実現。EVでありながらも9.5インチのゴルフバックが4つ入る容量が確保されています。荷室高を2段階に調節できるフロアボードを下段に設定すれば、VDAで464L(ET-SSは475L)の荷室容量を用意。フラットな床面なので荷物の出し入れもしやすくなっています。

SUBARUソルテラ
最大時のラゲッジスペース

先進安全装備では、「アイサイト」こそ用意されていないものの(将来的に採用される可能性もあるそう)、「SUBARU Safety Sense」と命名された最新の安全装備が搭載されています。

そのほか、最新の駐車支援機能である「Advanced Park」車両の周囲を超音波センサーとビューカメラで検知し、ステアリング、シフト、アクセル、ブレーキのすべてを制御して、並列バック駐車、並列前向き駐車、並列前向き出庫、並列バック出庫、縦列駐車、縦列出庫の6つのパターンで駐車、出庫を支援する機能も採用。さらに、ドライバーが車外からスマホでも駐車が可能で、狭い駐車場などで重宝しそうです。

SUBARUソルテラ
SUBARU ソルテラのリヤビュー

bZ4Xの全量リース販売とは異なり、現金一括やクレジットカードなどでの購入プランを用意しているスバル ソルテラ。

日本市場でバッテリーEVの販売台数がどれだけ伸びていくか、トヨタbZ4X、日産アリアも含めてその動向が気になります。もちろん、CEV補助金をはじめとした各種補助金(地方自治体などにより異なります)の対象になります。

●ボディサイズ:全長4690×全幅1860×全高1650mm

●ボディカラー
モノトーン:「プラチナホワイトパールマイカ(3万3000円高)」「プレシャスメタル(5万5000円高)」「ブラック」「エモーショナルレッド(5万5000円高)」「ハーバーミストグレーパール(5万5000円高)」「ダークブルーマイカ」
2トーン:「ブラック/プラチナホワイトパールマイカ(8万8000円高)」「ブラック/プレシャスメタル(11万円)」「ブラック/エモーショナルレッド(11万円高)」「ブラック/ハーバーミストグレーパール(11万円高)」「ブラック/ダークブルーマイカ(5万5000円高)」

●価格
「ET-SS(FWD)」:594万円
「ET-SS(AWD)」:638万円
「ET-HS(AWD)」:682万円

塚田 勝弘

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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