■ゴージャスで快適なリヤシートを用意
アウディは2022年中旬、ドイツ本国で最上級セダン「A8」のビッグマイナーチェンジモデルを発表しました。
外観からチェックすると、エクステリアで目を惹くシングルフレームグリルのベースがさらにワイドになり、サイズが拡大されたクロームアングルが下から上に伸びて、印象的な顔つきになっています。
また、サイドエアインテークがより直立したデザインになり、新鮮味あるムードを漂わせています。
サイドビューでは、ルーフがフラットなラインを描き、ボディ全体の長さを強調。ワイド感のあるホイールアーチは、quattro四輪駆動システムが標準装備されていることを物語っているようです。
リヤビューも印象的な造形になっています。
ワイドなクロームライン、デジタルOLEDテクノロジーの採用によるカスタマイズ可能なテールランプ、ワイドで横長のライトストリップを用意。
バンパーのディフューザーインサートは繊細なアクセントとなり、水平バーとともにデザインが見直されています。S8には、排気フローが最適化された4本出しの丸形テールパイプが備わり、スポーティさを醸し出しています。
インテリアの特徴は、多彩なシートが設定されている点。とくに後席には多くのオプションが設定されていて、極めて高いラグジュアリー体験を得ることができるそう。
中でも「A8 L」のリラクゼーションシートは、数多くの調整オプションに加え、前席背面にフットレストが備わります。フットレストで足を温めたり、強さを調整できるマッサージ機能を利用したりすることができます。
「リラクゼーションシートパッケージ」には、シートの背もたれ部分に18個の空気圧クッションを備えたマッサージ機能、電動調整が可能なコンフォートヘッドレスト、オプションのコンティニュアスセンターコンソール、4ゾーンデラックスオートマチックエアコンディショナー、新しいリヤシート用ディスプレイを配置。
●ボイスコントロールで操作可能な最新のインフォテイメントシステム
最新のインフォテイメントシステムも用意されています。MMIタッチレスポンスの操作は、2つのディスプレイ(10.1インチと8.6インチ)と、「Hey Audi!」と呼びかけ開始できる、日常会話に対応したボイスコントロールでも可能です。
加えて、「MMIナビゲーションプラス」が標準化され、第3世代のモジュラーインフォテインメントツールキット(MIB 3)によってサポートされています。
最先端の先進安全装備も見逃せません。約40ものドライバーアシスタンスシステムが備わり、「アウディプレセンスベーシック」および「アウディプレセンスフロントセーフティ」を含むシステムを標準装備。
パワートレーンもバラエティに富んでいます。3.0LのV6 TFSI (340PS、286PS)、V6 TDI (286PS)、V6 TFSI+モーターを採用するプラグインハイブリッドドライブシステムのV6 TFSI e (462PS)、そして4.0L V8の4.0 TFSIが設定されています。
4.0 TFSIは、A8 (460PS) とS8 (571PS) に採用されています。
250kW(340PS)を発生する3.0 TFSIは、「55 TFSI quattro」と「L 55 TFSI quattro」に搭載されます。
4.0 TFSIは、338kW(460PS)の最高出力と660Nm/1850〜4500rpmの最大トルクを発生。3.0 TDIは、「50 TDI quattro」と「L 50 TDI quattro」に積まれます。
「60 TFSI e quattro」と「L 60 TFSI e quattro」は、プラグインハイブリッドモデル(PHEV)になります。
V6 3.0 TFSI+モーターが採用され、リチウムイオンバッテリーのエネルギー容量は14.4kWh(総容量:17.9 kWh)。340kW(462PS)のシステムパワーと700Nmのシステムトルクを備えています。
ほかにもA8には、中国向けで全長5.45mの「Audi A8 L Horch」や防弾仕様モデルも用意されるそうです。なお、現時点で日本仕様の詳細は明らかにされていません。
(塚田 勝弘)