■シーズンを終えたスタッドレスタイヤは洗って横置き保管を基本に
今年も各地で大雪が降り、スタッドレスタイヤのお世話になった人は多いはず。とはいえ春も近づき、東京などではそろそろスタッドレスのシーズンも終わろうとしています。
スタッドレスタイヤとサマータイヤの交換や保管について、ショップやディーラーにすべてお任せしているなら心配はありませんが、「自分で交換、さらには保管をしている」という方は交換方法と保管方法をおさらいしておきたいと思います(タイヤの交換方法については、こちらの記事「スタッドレスから夏タイヤへの交換は自分でできる?知っておきたい正しいタイヤ交換手順【タイヤ豆知識・2022年版】」参照)。
保管するタイヤは、水洗い、もしくは中性洗剤を使う程度の方法でクリーニングしておきます。タイヤもホイールも水分が完全になくなるまで乾燥させます。タイヤワックスなどは使いません。多くのタイヤワックスはタイヤをキレイにする効果はありますが、保管には向きませんし、寿命を短くするタイプのものも存在するからです。外したタイヤはどの位置に装着されていたものかを書いておきます。タイヤの裏側サイドウォールに白いペンで記載してもいいですし、ホイールの内側に書いても構いません。ホイールの内側に記載する場合は、養生テープなどを貼ってそこに記載するのもいいでしょう。
タイヤをクリーニングした際には、トレッドに石や異物が刺さっていないかを確認します。石はマイナスドライバーでこじって取り除けばいいですが、小さな釘などの場合は注意が必要です。そういった場合は、まずそこから空気が漏れないかを確認しましょう。刺さっている部分のトレッドに石けん水を塗れば、空気が漏れているかを確認できるます。空気が漏れていないようなら釘などを抜いて、ふたたび石けん水を塗って空気漏れを確認します。抜く前、抜いた後ともに空気が漏れているようなら、タイヤショップに持ち込んで点検、修理してもらいましょう。
何の問題もないようならタイヤの空気圧を規程圧にしてから保管します。理想はタイヤラックなどに縦置き(クルマに装着されているのと同じ向き)に保管することですが、スペース的に難しいという方は平積みにすることになるでしょう。平積みを行う際には、タイヤのサイドウォール同士が触れてしまうと、触れたサイドウォール同士でマークなどが転写されるようなことがおきますので、タイヤとタイヤの間に段ボールなどを挟むと有効です。
基本は室内保管ですが、さすがに家の中は難しいでしょう。そうなると物置やベランダ、車庫などに置くことになると思います。そのときにはカバーを掛けるようにしましょう。じつはタイヤにとって大きく悪影響を及ぼすのが、紫外線とオゾンです。その2つを避けるのに役立つのがカバーですから、是非とも使いたいものです。また、横積み用のキャリアというものも発売されているので、それを活用するのも1つの手段でしょう。
翌シーズンもしっかりと性能を発揮してもらうために、スタッドレスタイヤはきちんと保管しましょう。
(文・諸星陽一)
※この記事は2022年3月4日に再編集しました。
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