初代トリコロールカラーも登場! ホンダの超速スーパースポーツ「CBR1000RR0Rファイヤーブレード/SP」に2022年モデル

■1992年の初代をイメージしたカラーも登場

ホンダが誇る1000ccのスーパースポーツ「CBR1000RR-Rファイヤーブレード/SP」に2022年モデルが登場しました!

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
CBR1000RR-RファイヤーブレードSPのフロントビュー(グランプリレッド)

2021年11月にイタリア・ミラノで開催されたEICMA2021で発表された新型が、いよいよ3月10日から国内販売されます。

エンジンの中速域における出力特性を変更するなど、各部をアップデートされた2022年モデル。

しかも、ミラノのショーで注目を集めた初代モデルのカラーをイメージした30周年記念モデル「CBR1000RR-RファイヤーブレードSP 30thアニバーサリー」も登場。

受注期間限定で、4月18日より発売されます。

●MotoGP参戦のノウハウを投入

CBR1000RR-Rファイヤーブレード/SPは、ホンダのスーパースポーツ「CBR」シリーズのフラッグシップモデルです。

2020年にフルモデルチェンジを受けて登場した現行モデルは、世界最高峰2輪レースMotoGP参戦のノウハウを投入し、218psものハイパワーを発揮する999cc・直列4気筒エンジンを搭載。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
CBR1000RR-RファイヤーブレードSPのサイドビュー(グランプリレッド)

サイドカウルにはMotoGPマシンを彷彿とさせる左右3枚ずつのウイングを採用するなどで、高い動力性能と優れたコーナリング特性が魅力のモデルです。

ラインアップには、ブレーキにニッシン製4ポットキャリパーなどを採用したスタンダード仕様と、オーリンズ製サスペンションやブレンボ製ブレーキなどを装備した上級グレードのSPがあります。

●より力強い後輪駆動力を実現

その2022年モデルでは、前述の通り、各部のアップデートが施されています。まず、エンジンは、中速域における加速性能をより鋭くするための改良が施されました。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
CBR1000RR-RファイヤーブレードSPのフロントビュー(マットパールモリオンブラック)

具体的には、吸気ポート内径の一部を絞る形状に変更することで、吸気流速を上げて充填効率をより高め、エンジン回転数1万1000rpm付近の出力向上に寄与。

また、エキゾーストパイプの集合部形状と触媒構造を変更し、排気抵抗の最適化を実現します。さらに、ドリブンスプロケットの丁数を前モデルの40丁から43丁に変更することで、より力強い後輪駆動力を獲得することに成功しています。

ほかにも、エアクリーナーの底面形状とインテークファンネルの形状を最適化。

スロットル操作時における吸気の流れをスムーズにするとともに、スロットルバイワイヤのリターンスプリング荷重を低減させたことで、スロットル操作における応答性に寄与。ライダーが操作したスロット開度に対して、よりリニアにパワーが出る仕様となっています。

●電子制御システムもアップデート

新型は、電子制御の機能が熟成されたことも注目点です。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
CBR1000RR-RファイヤーブレードSPのサイドビュー(マットパールモリオンブラック)

アクセルを開けた状態での後輪の駆動力を抑制し、スポーツ走行などでライダーの操作入力を補助する「HSTC(ホンダ・セレクタブル・トルク・コントロール)は、機能の介入タイミングとトルク抑制量の最適化を行うことで、制御介入時のスロットル操作性に寄与。

また、前後車輪速センサーからウイリー状態を判断する制御に加え、車体ピッチングの情報を用いたウイリー挙動緩和制御を設定し、加速を犠牲にすることなくウイリーの挙動を緩和します。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
CBR1000RR-Rファイヤーブレード、スタンダード仕様のフロントビュー

加えて、上級グレードのSPでは、標準装備されているクイックシフターも改良。これは、クラッチレバーを握ったり、アクセルオフなどの操作なしでもシフトチェンジができる機構。

新型では、変速操作時の燃料噴射停止時間を短縮し、エンジン回転数の変動を抑えることで、変速後のトルク回復をよりスムーズにし、変速ショックの低減に貢献します。

ほかにも、スタンダード仕様では、ニッシン(日立Astemo)製フロントブレーキキャリパーのピストン材質および表面処理を変更。サーキット走行における高負荷時の熱によるブレーキレバー操作の遊び量変化の低減を実現します。

なお、カラーリングは、スタンダード仕様が、ブラックのホイールに、レーシングイメージ溢れるトリコロールの「グランプリレッド」の1色を設定。

SPでは、ゴールドのホイールにレーシングイメージ溢れるトリコロールの「グランプリレッド」と、ブラックを基調としたアグレッシブで精悍なイメージの「マットパールモリオンブラック」の計2色を用意します。

価格(税込)は、スタンダード仕様が242万円、SPが278万3000円です。

●初代トリコロールカラーをSPへ投入

そして、注目の30周年記念モデル、CBR1000RR-RファイヤーブレードSP 30thアニバーサリー。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
CBR1000RR-RファイヤーブレードSP 30thアニバーサリーのサイドビュー

CBR1000RR-Rの元祖は、1992年に登場した「CBR900RRファイヤーブレード」。893cc・直列4気筒を搭載したこのモデルは、最高出力124psと、当時でも大型バイクの中では、さほどパワーがあるとはいえない機種でした。

一方、大きな武器となったのは、乾燥重量185kgというクラス最軽量の車体です。当時人気だった1000ccオーバーのスポーツバイクは、最高出力こそ200psに近いハイパワーをみせていましたが、車体重量は200kgを超える重たいマシンがほとんど。

対するファイヤーブレードは、適度なパワーと軽い車体が生み出す俊敏な走りが魅力。大型スポーツモデルに、ライトウェイトスポーツという新たなジャンルを確立した立役者です。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
手前が初代CBR900RRファイヤーブレード、奧がCBR1000RR-R SPの30周年記念モデル(写真は欧州仕様)

ちなみに、当時のファイヤーブレードは欧州や北米など海外専用モデル。国内では逆輸入車しか手に入りませんでした。

そのため、モデル初期は日本で見る機会はあまりなかったのですが、1996年に大型二輪免許が教習所でも取得できるようになったこともあり、国内で逆輸入車ブームが起き、一気に注目車種のひとつとなります。

そんな初代モデルCBR900RRに採用されたカラーリング「トリコロール」をモチーフとした、特別カラーを施したのが30周年記念モデルです。

ホンダCBR1000RR0Rファイヤーブレード/SPに2022年モデル
ホンダ・CBR1000RR-RファイヤーブレードSP 30thアニバーサリー

ベースモデルは上級グレードのSPで、カラーやグラフィック以外でも30周年記念のマークや30周年の文字を各部にあしらい特別感を演出。トップブリッジにはシリアルナンバーも刻印されるなど、まさにスペシャルな装備が満載です。

なお、この仕様は、2022年2月25日(金)から2022年4月17日(日)までの受注期間限定での販売。

しかも、受注状況によっては、受注期間終了前に受付を中断、または終了する場合もあるといいます。欲しい人は、早めのオーダーがおすすめですね。

価格(税込)は、283万8000円です。

(文:平塚直樹

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
続きを見る
閉じる