■「MAZDA2 Bio concept」は、100%バイオマス由来の次世代バイオディーゼル燃料を使用
以前お伝えしたように、川崎重工業、SUBARU、トヨタ、マツダ、ヤマハ発動機の5社は、カーボンニュートラルの実現に向けて、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる挑戦について発表しています。
主な内容は
・SUBARU、トヨタ、マツダがカーボンニュートラル燃料を使ってスーパー耐久レースに参戦。
・川崎重工とヤマハ発動機が二輪車などでの水素エンジン開発の共同研究の可能性について検討をスタート。
・トヨタの水素エンジン車両が「スーパー耐久レースin岡山」に参戦し、新たに福岡市から水素を供給する。
といったものでした。
2022年2月16日、マツダは、2022年スーパー耐久レースに、MAZDA2 Bio concept、マツダ・ロードスターの2台で参戦すると発表しました。
マツダは、次世代バイオディーゼル燃料を使った車両でレースに参戦することで、実証実験を推進。カーボンニュートラル実現の選択肢のひとつとして、次世代バイオディーゼル燃料の普及拡大を目指すとしています。
さらに、日本国内のモータースポーツの活性化にも貢献したい、と表明しています。
なお、筆者はマツダによる「技術コミュニケーションミーティング」に参加した際(2019年3月5日、6日)に、北九州市でJパワーが微細藻類を使ったバイオマス燃料「グリーンオイル」の施設を、バスの中からですが見学したことがあります。
こちらも、以前お伝えしたように、同社は以前からバイオディーゼル燃料の開始しています。
「MAZDA2 Bio concept」は、ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」を搭載し、ユーグレナが提供する100%バイオマス由来の次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用。
また、スーパー耐久レースに参戦して実績のあるレーシングチーム「TEAM NOPRO」と広島マツダのレーシング部門「HM RACERS」など、社外のレース関係者からのサポートを受けて、メーカー開発車両が出走可能な「ST-Q」クラスに参戦する予定としています。
ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G」を積むロードスターでは、マツダがサポートする参加型モータースポーツ出身ドライバーにステップアップの機会を提供。マツダ社内外のエンジニアやメカニックがチームを組み、「ST-5」クラスに第3戦スポーツランド SUGOから参戦します。
チーム名は「MAZDA SPIRIT RACING」で、車両は「#55 MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept」、チーム代表はドライバーにも名を連ねる前田育男常務執行役員、井尻 薫、関 豊(プロレーシングドライバー)、寺川和紘(社内ドライバー)と発表されています。
もう1台の「#12 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」のドライバーは調整中となっています。
(塚田 勝弘)