トヨタとKINTOが「KINTO FACTORY」を開始。購入後も新しい機能や装備を提供する新サービス

■「なめらかブレーキ」やパーキングサポートブレーキ(静止物)、ステアリングヒーターの後付けなど多彩なメニューを用意

トヨタが展開するクルマのサブスクリプション(サブスク)を手がけている「KINTO」が、トヨタと共に2022年1月28日、新サービスの「KINTO FACTORY」を開始しました。

この「KINTO FACTORY」は、KINTOが展開しているクルマのサブスクリプションサービス「KINTO ONE」とは別に立ち上げられた新サービスになります。

KINTO FACTORY
「KINTO FACTORY」のロゴ

手がけるトヨタとKINTOはこの新サービスを、すでに購入したクルマ(既存車)に、その後の技術革新や経年劣化に合わせてソフトウェア、ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映させることで、常にクルマを最新の状態に進化させる挑戦と位置づけています。

テスラでは「OTA(Over-The-Air)」を使ってソフトウェアのアップデートを提供し、最新の機能を提供することで、ユーザーからは概ね高い満足度が得られているそうですが、トヨタとKINTOは、ソフトだけでなくハード面のアップデートを掲げているのが特徴。

KINTO FACTORY
「KINTO FACTORY」の「なめらかブレーキ」(トヨタ初)

その第1弾として、ブレーキをかける際の急激な揺れを抑え、ドライバーや乗員の快適性を向上させる「なめらかブレーキ」(トヨタ初の機能)や、最新安全装備の後付けなど、多彩なラインアップを用意。車種やグレードによって購入できるメニューは異なります。

なお、同サービスは、対象の車種や施工を対応する店舗を限定して開始し、ユーザーの利用状況などを踏まえて内容を順次拡充する構えです。

●第1弾の車種は、アクア、プリウス、プリウスα、アルファード/ヴェルファイア、レクサスUX、レクサスNX、レクサスCT

「KINTO FACTORY」は、「アップグレード」「リフォーム」「パーソナライズ」の3つを掲げています。

上記の「なめらかブレーキ」をソフトウェアの書き換えを通じて反映するほか、「パーキングサポートブレーキ(静止物)」などの最新安全装備の後付け、「ハンズフリーパワーバックドア」の後付け(販売済みの新車への後付けは本サービスで初めて可能に)などを用意。

KINTO FACTORY
車種によっては、「ハンズフリーパワーバックドア」の後付け(販売済みの新車への後付けは同サービスで初めて可能に)も対応する

一方、「リフォーム」には、シート表皮とクッション部分の取り換え、本革ステアリングホイールの交換にも対応するなど、多彩なメニューが揃っています。

「アップグレード」と「リフォーム」のメニューは、今後の技術革新に合わせて増やしていくそう。対象車種や施工対応店舗も利用状況などを踏まえながら順次拡大。

さらに「パーソナライズ」については、最先端の取り組みとして位置づけたうえで、ユーザーに早く届けられるようにサービス化に向けて準備を進めているそうです。

トヨタとKINTOは、この挑戦のスタートとして、同日より新たなサービス「KINTO FACTORY」を開始。

まずは、対象となる車種をトヨタ・レクサスと合わせて8車種に設定しています。また、施工の対応を東京都内と静岡県浜松市のあわせて29店舗に限定したうえで、「アップグレード」と「リフォーム」のメニューから提供されます。

KINTO FACTORY
「KINTO FACTORY」による「なめらかブレーキ」

対象となるのは、トヨタ、レクサスの対象車種をすでに購入しているユーザー(サブスクリプションサービス「KINTO ONE」で対象車種を契約したユーザーも含む)。

さらに、施工対応店舗において、対象車種を中古車としてすでに購入、もしくは今後購入予定のユーザー。スタート時点での8車種は、下記のとおりです。

気になる価格(料金/メーカー保証付)は、各メニューの購入ごとに支払いが必要で、メニューにより異なります。

●アクア(2011~2021 ただし、2021年発売の現行モデルは除く)
リフォーム
• シート表皮およびクッションの取り換え(前後席)+本革ステアリングへの交換
• 特別仕様車に設定されているホイールキャップへの交換(1台分)

●プリウス(2009~2021 ただし、2009~2015の旧型モデルは本革ステアリングへの交換のみ)
アップグレード
• パーキングサポートブレーキ(静止物)の後付け
• アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)の後付け
リフォーム
• シート表皮およびクッションの取り換え(前後席)+本革ステアリングへの交換
• 特別設定の純正ホイールキャップへの交換(1台分)

●プリウスα(2011~2015)
リフォーム
• 本革ステアリングへの交換

●アルファード/ヴェルファイア(2015~2021)
リフォーム
• 本革ステアリング/本革+木目調ステアリングへの交換
アップグレード
• なめらかブレーキ(ハイブリッド車が対象)
• アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)の後付け(ハイブリッド車が対象)
• ブラインドスポットモニターおよびリヤクロストラフィックアラートの後付け
• ステアリングヒーターの後付け

●レクサスUX(2018~2021)
アップグレード
• アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)の後付け(ハイブリッド車が対象)
• ラゲージ2段デッキタイプの後付け(ハイブリッド車が対象)

●レクサスNX(2014~2021 ただし、2021年発売の現行型モデルは除く)
リフォーム
• 本革ステアリングへの交換
アップグレード
• アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)の後付け(ハイブリッド車が対象)
• パーキングサポートブレーキ(静止物)の後付け
• ブラインドスポットモニターおよびリヤクロストラフィックアラートの後付け
• ハンズフリーパワーバックドアの後付け

●レクサスCT(2011~2021)
リフォーム
• 本革シート表皮およびクッションの取り換え(前後席)
• 本革ステアリングへの交換

塚田 勝弘

【関連リンク】

「KINTO FACTORY」の専用ページ
https://factory.kinto-jp.com/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる