■接地幅が拡がり、ショルダー部の肩落ち摩耗を抑制
DUNLOP(ダンロップ)から小型トラック・バス用のオールシーズンタイヤである「SP LT22」が2022年3月1日から順次発売されます。発売サイズは、幅広い車種に適合する全20サイズで、価格はオープン。
「SP LT22」は、ウエット時のトラクション性能、ブレーキ性能、操縦安定性能を向上させ、工事現場の鉄板や横断歩道の白線、マンホールなどの雨天時に滑りやすい路面でもより安心して走行できるのが特徴です。
具体的には、エッジ成分が従来品の「SP LT21M」から増やされたことで、接地面積が拡大しています。
トレッドに細かな横溝(サイプ)が施され、このエッジ成分は従来品比の約3倍に増加。エッジ数が増えたことで、より多くの水をかき出し、いち早く路面に密着することを可能にし、とくに滑りやすい路面におけるウエットトラクション性能が30%向上。
ウエットブレーキ性能も24%向上すると共に、リブ数を減らしてブロックを大きくすることにより剛性が強化され、ウエット路面での操縦安定性能も引き上げられています。
さらに、アスファルト路面でも5%向上し、雨天時でもより早く止まれます。
また、接地幅が広くなったことでトレッドにかかる圧力が分散され、ショルダー部が早期に摩耗してしまう肩落ち摩耗を防げるようになっています。
従来品の「SP LT21M」で6列だったリブが2列減らされ、各ブロックを大きくすることで、トレッド全体の剛性が向上しています。これにより、タイヤのふんばる力が強くなっています。ウエット操縦安定性能が向上し、コーナーで外側に膨らみにくくなり、レーンチェンジ時のふらつきも抑制。
さらに、リブ数が減ったことで、石噛みしやすいブロックの交差ポイントが減少し、タイヤ損傷の抑制にも寄与するそうです。
ほかにも、ゴムに配合されるカーボンブラックを、従来品で採用されていたものよりも補強層が大きい「新アクティブカーボン」に変更。ポリマーとの結びつきが強固になり、より強いゴムに進化を遂げています。さらに、3Dサイプの採用により、ブロック同士がお互いを支え合い、ブロックの倒れこみを防ぎ剛性が保たれ、優れた耐摩耗性能を発揮。
はたらくクルマの足元を支えるダンロップの「SP LT22」は、ウエット性能を重視するニーズに応える新作になっています。
(塚田 勝弘)