新型レンジローバーはスタンダード版/ロングホイールベース版を設定、初の3列7人乗り仕様も!

■ボディに凹凸のない究極のサーフェイスを実現

以前お伝えしたように、最上級SUVのレンジローバーが新型にスイッチし、いよいよ2022年1月17日(月)、新型「RANGE ROVER(レンジローバー)」の受注が開始されました。

「砂漠のロールスロイス」とも表現される新型レンジローバー。圧倒的な高い悪路走破性を備えながら、ウルトラスムーズと表現したくなる快適なオンロード性能を備えています。

新型レンジローバー
新型レンジローバーのエクステリア

ボディタイプはスタンダードホイールベース(SWB)とロングホイールベース(LWB)が設定され、シートレイアウトは4人乗り(SV LWBのみ)、5人乗り、そしてレンジローバー初の3列7人乗り(LWBのみ)も用意。

新型レンジローバー
新型レンジローバーのリヤビュー

こちらは、3列目もフルサイズシートになっていて、セミアニリンレザーシート、4ゾーンクライメートコントロール、パワーシート、シートヒーター、タスクライティング、USBソケット、インテリジェントシートフォールドが標準装備されています。

新型レンジローバーは、根強いファンから賛否両論となりそうなディテール(とくにリヤまわり)を備えている一方で、同社を印象づける特徴的な3つのライン(ルーフ、ウエスト、シル)やショートオーバーハングをはじめ、クラムシェルボンネット、格式高いフロントエンド、直立したフロントガラス、実用的なスプリットテールゲート、テーパー形状でボートテールのようなリヤまわりなどが受け継がれています。

新型レンジローバー
新型レンジローバーのスタンダードホイールベース、ロングホイールベース

新型は、新開発されたウエストレールフィニッシャーが作り出す切れ目のないウエストライン、フラッシュグレージングやシームレスなレーザー溶接など、最新技術を駆使した凹凸のないサーフェイスが特徴。

点灯するまでその存在に気づかない画期的なテールランプなどにより、まるでひとつの塊から削り出したようなすっきりとしたデザインも自慢です。なお、空気抵抗係数(Cd値)は、0.30と、大型SUVとして優秀な数値になっています。

●上質なインテリアに先進機能を組み合わせたゴージャスな空間

一方のインテリアは、従来の上質なレザーに加えて、手触りがよく革新的なテキスタイルのウルトラファブリックや、高級テキスタイルメーカーのKvadrat社との共同開発によるウール混紡テキスタイルによる素材など、多様な素材、フィニッシャーから選択できます。

新型レンジローバー
新型レンジローバーのインパネ

広々とゆとりのあるキャビンには、触覚フィードバック機能付きの新開発13.1インチフローティング式フルHDタッチスクリーンを備えた最新のインフォテインメント・システム「Pivi Pro」を用意。

さらに、2つの11.4インチHDタッチスクリーンと8インチリヤシートタッチスクリーンコントローラーからなるリヤエンターテインメントシステム、スピーカーと照明を備えたテールゲートイベントスイートなどの豪華装備を配置。

新型レンジローバー
新型レンジローバーのフロントシート

また、高い静粛性を確保できる第3世代の新しいアクティブノイズキャンセレーション、臭いやアレルゲン、ウイルスなどを大幅に低減させてクリーンで快適な室内空間を提供する「空気清浄システムプロ」(ナノイーX搭載、PM2.5フィルター付)などの新機能も初採用されています。

新型レンジローバー
リヤシート用の操作パネル

また、新型レンジローバーには、最新アーキテクチャーで完全新設計となる「MLA-Flex(flexible Modular Longitudinal Architecture)」が採用されているのも見逃せません。圧倒的な走破性はもちろん、レンジローバーの美点である機敏なハンドリング、最上級の洗練性を実現しているそう。

新型レンジローバー
リヤエンターテインメントシステムも用意

この「MLA-Flex」は、純エンジン仕様(ICE/インターナル・コンバッション・エンジン)、プラグインハイブリッド(PHEV)、バッテリーEVなど、あらゆるパワートレーンに対応。新たに3.0Lの直列6気筒INGENIUM(インジニウム)ガソリンエンジンと105kWのモーターが組み合わされたPHEVモデルもラインナップ(最高出力375kW/510PS、もしくは324kW/440PSの2種類)。

PHEVのCO2排出量は30g/km未満にまで抑え、EVでの最大航続距離は100km(WLTP値、実航続距離は最大80km)で、一般的なレンジローバー・ユーザーの、1回あたりの走行距離75%までをモーター駆動の「EV」モードだけでまかなえるとしています。

新型レンジローバー
出力が異なる2タイプのPHEVを設定する

定評ある走破能力も大きく進化を遂げています。

先進のエアスプリングが使われ、軽量でコンパクトな5リンクのリヤアクスルをはじめ、「ツインバルブモノチューブ・ダンパー」「オールホイールステアリング」「ダイナミックレスポンスプロ」などが初めて採用され、「インテグレーテッドシャシーコントロール(ICC)」で制御。クロカン4WD、つまり現代のクルマの中でも世界トップクラスの走破性を備えているはずです。

新型レンジローバー
新型レンジローバーのラゲッジスペース

また、ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)の技術者が開発、設計を手掛け、ラグジュアリーとパーソナライゼーションを極めた「RANGE ROVER SV」も新たに導入されます。

「SV」専用のデザインディテールやオプションが設定されていて、2トーンカラーシートや、セラミック素材も初めて用意。2つのデザインテーマ「SV SERENITY(エスブイ セレニティ)」と「SV INTREPID(エスブイ イントレピッド)」があり、4人乗りの「SVシグネチャースイート」も設定されています。

新型レンジローバー
「SV」仕様のキャビン

●価格帯
・3.0L 直列6気筒INGENIUMディーゼルエンジン(マイルドハイブリッド)搭載モデル:1638万円〜1972万円
・PHEV搭載モデル(最高出力324kW/440PS 最大トルク620Nm):1710万円〜2127万円
・PHEV搭載モデル(最高出力375kW/510PS 最大トルク700Nm):1835万円〜2477万円
・4.4L V型8気筒ガソリンターボ搭載モデル:1830万円〜2775万円

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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