初めての一万円札発行/BSに続き地デジ放送開始/トヨタのスペシャリティカー・セリカ登場!【今日は何の日?12月1日】

■国内最高の高額紙幣一万円札が発行。BSや地デジ放送が始まったデジタル放送の日。

昔の紙幣
昔の紙幣

1958(昭和33)年12月1日、日本で最高額となる一万円札が発行されました。当時の日本は高度成長とインフレを迎えており、高額紙幣の需要が高まっていました。1950年発行の千円札、1957年発行の五千円札と同様、一万円紙幣の表面には聖徳太子の肖像画が使われました。また裏面に鳳凰、透かしは法隆寺夢殿でした。当時の大卒初任給が1万3千円程度だったので、このような高額紙幣が必要なのかという意見もありましたが、高度成長ととも給料も急速に上がった時期だったので、問題なく流通したそうです。

地デジのイメージ
地デジのイメージ

また2000(平成12)年のこの日、BSデジタル放送がスタートしました。2003年のこの日には、三大都市圏で地デジ(地上デジタル)放送、さらに2006年のこの日には全国で地デジ放送がスタートしました。地デジへの移行は、2011年7月24日までに完了し、アナログ放送は終了しました。デジタル信号の方が扱いやすくノイズに強いので、世の中はデジタル化が進んでいます。一方アナログは、デジタルで表現できない曖昧さや心地よさが魅力です。どちらが良いとは一概にいえないですね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●日本初のスペシャルティカー、トヨタ・セリカ登場!

1970(昭和45)年のこの日、トヨタから日本初のスペシャルティカーとして「セリカ」がデビューしました。世界のスペシャルティカーの元祖はフォードの「マスタング」といわれています。スポーツカーでもセダンでもない、スポーティなルックスと性能を持ちながら快適性も重視したマスタングは、米国で大ヒットを記録しました。そう言われれば、セリカはマスタングに雰囲気が似ています。

1970年にデビューした初代セリカ
1970年にデビューした初代セリカ
初代セリカの最強スポーツグレード・セリカ1600GT
初代セリカの最強スポーツグレード・セリカ1600GT

エクステリアは、ジェット機の翼に採用されている層流翼を意識した断面形状をベースに、ロングノーズのピラーレス・ハードトップというクーペスタイル。エンジンは1.4L&1.6L直4SOHCのシングルキャブ仕様と1.6Lツインキャブ仕様の3種類。トランスミッションは3速ATおよび4速&5速MTが用意されました。注目されたのは、日本車として初めて採用された「フルチョイスシステム」です。エンジンやトランスミッション、ドアハンドルからシフトノブといった用品まで、ユーザーが自由に選ぶことができるのです。これも、セリカヒットのひとつの要因となりました。

初代セリカの運転席周り。多くのメーターが並ぶスポーティなインパネ
初代セリカの運転席周り。多くのメーターが並ぶスポーティなインパネ

そして、このセリカの最強モデルが、多くの若者から支持された「1600GT」です。ヤマハ製の1.6L直4DOHCツインキャブのエンジンと5速MTが搭載され、最高速は190km/hという圧倒的な速さを誇りました。

リフトバックで人気となった1973年に発売されたセリカLB。セリカブームを決定的にしたモデル
リフトバックで人気となった1973年に発売されたセリカLB。セリカブームを決定的にしたモデル

セリカは、斬新なスタイルとリーズナブルな価格設定、フルチョイスシステムによって人気が爆発。さらに1973年にはテールゲートをヒップアップさせたリフトバックの「セリカLB」が登場、さらに人気が加速してセリカを歴史に残る名車へと押し上げました。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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