■ロックスター&バディで認知度急上昇
2021年11月25日(木)、光岡自動車が2021年(1月-12月期)の国内累計受注台数が11月時点で1000台を突破したことを発表しました。
光岡自動車が製造しているミツオカブランドの登録車は、
- 日産マーチをベースとした「Viewt(ビュート)」および「Viewt(ビュート)なでしこ」
- トヨタ・カローラ系をベースとした「Ryugi(リューギ)」および「Ryugi WAGON(リューギ ワゴン)」
- マツダ・ロードスターをベースとした「Himiko(ヒミコ)」
- トヨタRAV4をベースに昨年発表されたミツオカ初のSUVモデルである「Buddy(バディ)」
の6車種。これが現行のラインナップとなります。
ほぼハンドメイドに近い状態で製造されているミツオカブランド車ですが、ここ数年の年間受注台数は、平均で年間400台ほど(2006年~2017年までの12年間)となっています。
今回発表された2021年の1月から11月時点までの受注で、例年の約2.6倍もの台数となりました。
ミツオカ車の躍進の原動力は、2018年11月に光岡自動車創業50周年記念モデルとして限定で発売された「Rock Star(ロックスター ※現在は販売終了)」、そして「Buddy(バディ)」というアメリカン・クラシックを彷彿とさせた2台の存在であることは間違いありません。
この2台によって、既存のミツオカファンではなく、全く新しい層にミツオカ・ブランドの訴求ができたことでしょう。
ロックスターは当初から台数限定での販売だったのですが、発表と同時に大きな反響を起こした「バディ」は通常モデルとしてラインナップされています。ちなみに、ミツオカの2021年の受注全体の6割強を占めています。
その受注に対して、光岡自動車は当初予定していた年間生産台数150台という数字を見直し、当初の2倍の年間300台の生産体制を整えてきていますが、いまだに納車まで2年待ちという状況が続いています。これを解消するため光岡自動車は、さらなる増産計画の準備をすすめているようです。
ちなみに2021年のこの受注台数は、ミツオカの過去最高の数字なのでは?と思った方もいるかもしれませんが、実は、ミツオカの国内年間受注台数が1000台を越えたのは1998年以来ということになります。
ちなみに1998年当時のミツオカの主力車種は、初代ビュート(K11型日産マーチをベースにしたモデル。ちなみに現行ビュートは3代目)、そして初代のガリューI(日産クルーがベースのセダンおよびリムジン)でした。
そして、ミツオカの過去最高受注台数は1996年の年間1825台です。バディに続く新たなモデルが登場すれは、この過去最高の数字を塗り替える日も遠くないでしょう。
(青山 義明)