ダーウィン「種の起源」発行/東京に天文台開設/ホンダ初のクーペ「プレリュード」登場!【今日は何の日?11月24日】

■ダーウィン著の「種の起源」が発行される、日本最大の東京天文台が開設

1959年「種の起源」初版の表紙(C)Creative Commons
1959年「種の起源」初版の表紙(C)Creative Commons

1859(安政6)年11月24日、英国の地質学者で生物学者でもあるダーウィンの「種の起源」が発行されました。1831年~1839年のビーグル号の航海で収集した資料をもとに、20年かけてまとめたものです。この本の中で、ダーウィンは「種は変化するが、自然淘汰と適応のために、ある特別な種しか残らない。そのことが進化である」という進化論の基本を発表し、神が生物を創造したという考え方を否定したのです。当然のように、宗教界から凄まじい反撃を受けたことは想像できますね。

国立天文台(東京都三鷹市)
国立天文台(東京都三鷹市)

また1921(大正10)年のこの日、現在の東京港区麻布台に東京大学理学部星学科観象台を母体にした東京天文台が設置されました。しかし麻布部周辺部の開発が進んで明るくなり過ぎ、天体観測が難しくなったことから、1924年に郊外の三鷹市に移転。長く東京大学の附置研究所として活動しましたが、1988年に文部省直轄の国立天文台になりました。暦の編纂や時刻の測定といった重要な役目の他、広く天文学全般について研究を行っています。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●ホンダのスペシャリティクーペ・プレリュード登場!

1978年(昭和53)年のこの日、ホンダからスペシャリティクーペの「プレリュード」が登場しました。ホンダが、コンパクトカー「シビック」とその兄貴分「アコード」のヒットに続く3本目の柱として設定したのが、スペシャリティカーのプレリュードでした。

1978年発売のプレリュード
1978年に発売されたプレリュード
1978年発売のプレリュードの後ろ外観、ワイド&ローの典型的なクーペスタイル
プレリュードの後ろ外観。ワイド&ローの典型的なクーペスタイル

直線基調のワイド&ローのオーソドックスなクーペスタイルで、若者向けというよりは落ち着いた大人をターゲットにしたモデル。室内は、運転席周りの居住性を重視した造りで、後席は広いとは言えず、プライベートカーの色合いが強いのが特徴でした。また、ほぼ全車に国産車初の電動式スチールサンルーフを装備したり、速度計と回転計を同心円状に並べた集中メーターやロータリー式のラジオなど個性的な装備も注目されました。

1978年発売のプレリュードの同心円メーター
1978年発売のプレリュードの同心円メーター

パワートレインは、アコード1800と共通のCVCC1.8L直4SOHCエンジンと5速MTおよびホンダマチックATの組み合わせ。駆動方式はFFでした。サスペンションは前後ともマクファーソンストラットの4輪独立で、FFながらアンダーステアを抑え、コーナリングではリアから滑り出すというFRのような挙動が特徴的でした。

1978年発売のプレリュードのシート、運転席周りは広いが後席がやや狭い
1978年発売のプレリュードのシート。狭いながらも後席を持つ2+2レイアウト

特別パワフルなエンジンではありませんでしたが、加速は俊敏でFFながらハンドリングの良さと安定性が際立っていました。しかし、スポーティさをアピールしたFRのトヨタ「セリカ」や日産「シルビア」のような豪快さがなくスタイリングが地味であったため、日本での販売は期待ほど伸びず、むしろ米国で評価されました。ちなみにプレリュードは1982年に2代目へとフルモデルチェンジ、続く3代目とともにデートカーとして大ヒットすることになります。

車名のプレリュードは「前奏曲」という意味、これから始まるホンダの攻勢の狼煙を上げるという意気込みが込められたモデルだったのでしょう。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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