水冷化でパワーと燃費をアップ! ヤマハが原付2種スクーター「シグナス グリファス」を国内導入

■WGP参戦60周年記念の限定カラーも登場

ヤマハは、原付2種スクーター「シグナスX」の後継で、シリーズ初の水冷エンジンを搭載した新型モデル「CYGNUS GRYPHUS(シグナス グリファス)」を、2021年12月23日に発売することを発表。生産国である台湾では、2020年に発売されていた新型の国内導入が、いよいよ正式に決定しました。

ヤマハが原付2種スクーターのシグナス グリファスを国内導入
ヤマハの新型125ccスクーター、シグナス グリファス

しかも、レギュラーカラーのほかに、WGP(ロードレース世界選手権)参戦60周年記念カラーを施した「シグナス グリファスWGP 60thアニバーサリー(CYGNUS GRYPHUS WGP 60th Anniversary)」も、1000台限定で2022年2月24日に発売されることも明らかになりました。

●新エンジンでパワーを20%以上アップ

シグナス グリファスは、125ccの原付2種スクーターのシグナスXをフルモデルチェンジした、シリーズ初の水冷エンジン搭載車です。

パワートレインには、走りの楽しさと燃費・環境性能の両立を実現した、124cc・水冷単気筒の「BLUE CORE(ブルーコア)」を搭載。高燃焼効率、ロス低減、冷却性の3点を照準に開発されたこのエンジンには、低速向けと中高速向けのカム(吸気側)のリフト量を切り替える「VVA(Variable valve actuation=可変バルブ)」を装備し、全域でのハイパワーに貢献します。

ヤマハが原付2種スクーターのシグナス グリファスを国内導入
シグナス グリファス(ブルーイッシュグレーソリッド4)のサイドビュー

また、始動時は始動モーターとして機能し、走行時はジェネレーターとして働く「SMG(Smart Motor Generator)」も採用。従来の始動モーターと減速ギアが不要となり、軽量・コンパクト化・静粛始動を実現します。

加えて注目なのは、出力を20%以上アップしつつも、燃費も約20%向上していること。最高出力は従来型の9.8psに対し12psを発揮、燃費もWMTCモード値で従来型の37.3km/Lに対し44.5km/Lを実現しています。

●車体やブレーキも一新

シグナス グリファスは、新エンジンの搭載により車体も一新されています。重心位置最適化とボディ剛性をバランスさせた新設計のアンダーボーン型フレームを採用。メインパイプは左右非対称で、またテンションバーによるチューニングにより、強度剛性としなやかさをバランスさせています。

ヤマハが原付2種スクーターのシグナス グリファスを国内導入
シグナス グリファス(ディープパープリッシュブルーメタリックC)

タイヤは、新開発のフロント120/70-12、リア130/70-12のワイドタイプを採用し、スポーティかつ安定した走りに貢献します。

ブレーキには、フロントΦ245mm、リヤΦ230mm(従来比30mm大径化)のディスクブレーキを装備。リアブレーキ操作でフロントブレーキもバランスよく効力を発生させる「UBS(ユニファイドブレーキシステム)」により、制動時の車体挙動がきわめて穏やかになる効果を発揮します。

ヤマハが原付2種スクーターのシグナス グリファスを国内導入
シグナス グリファスのフロントフェイス

外観は、シグナス・シリーズを継承しつつも、よりスポーティさをアップさせたフォルムを採用。従来の1灯式から2灯式に変更されたヘッドランプなどにより、よりシャープなフェイスデザインとなっています。

ほかにも、見やすい大型液晶デジタルメーター、容量28Lのシート下トランク、USBソケットを備えたフロントポケットなど、快適性と利便性が高い装備も満載。通勤からツーリングまで、幅広い用途に対応します。

ヤマハが原付2種スクーターのシグナス グリファスを国内導入
シグナス グリファスのメーター

ボディカラーは4タイプを設定。ファンにとって注目なのは、ヤマハが世界最高峰レースのWGP(現・MotoGP)に参戦して60周年を迎えたことを記念した特別カラー、「シグナス グリファスWGP 60thアニバーサリー」も設定されたこと。

1980年代のワークスマシンに施されていた、通称「白×赤ストロボ」カラーを施した特別仕様で、1000台限定の販売となります。

ヤマハが原付2種スクーターのシグナス グリファスを国内導入
シグナス グリファスWGP 60thアニバーサリーのサイドビュー

価格(税込)は、シグナス グリファスが35万7500円。シグナス グリファスWGP 60thアニバーサリーが36万8500円です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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