高い悪路走破性を備えた新型MPV・三菱エクスパンダーが世界初公開

■クラストップレベルの最低地上高220~225mmを確保

2021年11月8日、三菱自動車は、日本未導入のエクスパンダーの新型モデルをインドネシアで発表しました。同年11月11日(木)から開催される第28回「インドネシア国際オートショー」で展示されます。

同モデルは、「ミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・インドネシア」で生産され、同国での販売開始後、順次アセアン地域を中心に展開される予定です。

三菱エクスパンダー
新型エクスパンダーのエクステリア

新型エクスパンダーは、SUVらしさを強化したというエクステリアを備えています。フロントマスクは、力強さと安心感が表現されたデザインコンセプトの「ダイナミックシールド」を進化。より低重心なイメージの水平基調のバンパーをはじめ、立体的なスキッドプレートが採用されています。

三菱エクステリア
新型エクスパンダーのリヤビュー

また、新世代のヘッドライトユニット形状として「Tシェイプヘッドライト」が新たに備わり、上級グレードには視認性に優れたLED式が用意されています。

リヤビューで目を惹くのは、新世代のランプ造形と横基調のリヤバンパーで、ワイドで安定感のある後ろ姿になっています。さらに、リヤコンビネーションランプは、面発光によるTシェイプテールランプが備わり、従来のテールランプとバックランプに加えて、ストップランプもLED式になり、被視認性を向上。

三菱エクスパンダー
水平基調のインパネ

また、最上級グレードのタイヤとホイールは、17インチにサイズアップされています。アルミホイールは、2トーンの切削光輝仕上げのラウンドリムタイプになり、力強く先進的なデザインに変身。

また、フロントオーバーハングを75mm、リヤオーバーハングも45mm延長することで、上級感を抱かせるプロポーションに変わっています。先代よりも車高が15〜20mm高くなり、クラストップレベルの最低地上高220〜225mmが確保され、悪路走破性の向上も図られています。

ボディカラーの見どころは、リアルな金属感で力強い印象を与える新色の「ブレードシルバーメタリック」で、ほかにも「クォーツホワイトパール」など5色を用意。

一方の内装は、水平基調で見切りがいいというインパネデザインを一新されています。ステアリングはスポーティで力強いデザインになり、扱いやすいグリップサイズと形状に変更されています。また、アームレストやドアトリムには、合成皮革とリアルステッチが備わるソフトパッドが配置され、上質感を向上。

三菱エクスパンダー
エクスパンダーは、3列シートを備えたSUVテイストが加わるミニバン

このほか、風量レベルや温度設定がひと目で分かりやすい液晶表示の空調パネルや、グラフィックデザインが変更されたハイコントラストメーターにより、視認性の向上が図られています。

また、トランスミッションに高効率なCVTが新たに採用されています。アクセル高開度では多段変速のようなエンジン回転数の制御により、力強く鋭い加速感を引き出し、低負荷域ではCVTならではの滑らかな変速によって、エンジン性能を最大限に引き出して低燃費と高い静粛性を実現するそう。また、エンジンには外部EGRが新たに備わり、エンジン出力性能を維持しながら低燃費化を達成。

装備では、電動パーキングブレーキやスマホが置ける大容量のオープントレイ、USBポートが新たに用意されるなど、利便性の向上が図られています。

完成度の高そうな新型エクスパンダーですが、残念ながら今作も日本導入の可能性は低そうです。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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