■5ナンバーサイズを基本とした使い勝手のいいコンパクトミニバン
新車販売の現場では、長年の間、ライバル関係にあるガチンコの2台があります。1972年生まれの筆者にとって、伝え聞く範囲も含めて古くは「トヨタ・カローラvs日産・サニー」「日産・エルグランドvsトヨタ・アルファード」「ホンダ・ストリームvsトヨタ・ウィッシュ」など、いくつも挙げられそうです。
現在、2台対決で分かりやすい例といえそうなのが「ホンダ・フリードvsトヨタ・シエンタ」かもしれません。
コンパクトなボディサイズに、2列/3列を備えるコンパクトワゴン、コンパクトミニバンといえる5ナンバーサイズで、販売台数でも抜きつ抜かれつ…という状況が続いています。
2021年7月7日、ホンダはフリード・シリーズの累計販売台数が、2021年6月末時点で100万台を突破したと明らかにしました。フリードは、2008年5月に発売されて以来、基本的に5ナンバーサイズの扱いやすいコンパクトボディながらも、広い室内空間と多彩なシートアレンジを実現。両側スライドドアや乗降性、積載性の高さからファミリーカーとして、シエンタとライバル関係にあります。
ホンダ・フリードは、2016年9月にフルモデルチェンジを受けて2代目にスイッチし、居住性と使い勝手の進化に加え、先進安全運転支援システムの「Honda SENSING(ホンダセンシング)」も採用され、幅広い層から支持を得ているそうです。
登場から13年1ヵ月で100万台を突破したことになります。登場から5年近く経った2020年の販売台数は、7万6283台。2021年の上半期は、3万5551台で、コロナ禍、6年超というデビューからの年月を考えても、堅調なセールスを続けています。
(塚田勝弘)