銀行窓口やコンビニへ行く必要なし! 自動車税のペイジー払いを知っていますか?

■ネットバンクやATMで使えるPay-easyで自動車税の支払いが簡単になる

毎年5月にやってくる自動車税の納付、皆さんはどのように行っていますか? 封書で送られてきた専用用紙を持ち、銀行窓口やコンビニエンスストアで手続きを行っている人が多いかもしれません。わざわざ銀行やコンビニへ出かけ、待ち時間も発生する納付が、簡単に済んだらいいな…と思ったことは無いでしょうか。

自動車税の納付を、手軽に便利にしてくれるのがPay-easy(ペイジー)です。近くのATMで支払いができるほか、インターネットバンキングの契約があれば、自宅のパソコン(PC)やスマートフォンから、自動車税の支払いを済ませることができます。今回は自動車税の納付に便利なサービス、ペイジーを紹介していきます。

●自動車税種別割の納付方法は多岐にわたる

自動車税種別割の納付方法は、様々な手段が用意されています。

基本的な窓口収納の金融機関窓口・県税事務所窓口での支払い、そしてコンビニ支払いです。窓口払いのメリットは、領収印が捺印された領収書が発行され、即時現金払いができる点ですが、デメリットとしては、窓口での順番待ちや収納機関に行く手間がかかるなど、時間がかかる点にあります。

最近では、スマホやクレジットカードで行うキャッシュレス決済が導入されました。スマホまたはタブレット端末に専用アプリ(PayB、PayPay、モバイルレジ、LINE Pay)をインストールし、納税通知書等に印刷されているバーコードを読み取ることで納付ができます。ただし、スマホの操作に慣れない方や、そもそもスマホ決済を使用していない方には、ハードルが高い方法です。

ペイジーマーク
領収済通知書の右上にある「P」がペイジーマークです。

キャッシュレス決済としては、クレジットカードで自動車税を納付することもできます。パソコンやスマホから、URL又は二次元コードで納付サイトへアクセスし、手続きを行う方法です。

こちらのメリットとしては、ポイントやマイルをお得に貯められ、実際にお金が引き落とされるのは、クレジットカードの引き落とし日になるという点です。しかし、1回毎に手数料がかかるため、納付額以上にお金がかかることになってしまいます。決済手数料は納付金額10,000円ごとに110円です。

キャッシュレス決済と窓口決済の間を取った支払い方法がPay-easyです。ATMやインターネットバンキング経由で支払いができ、手数料がかかりません。簡単かつ簡潔に手続きできるPay-easyについて、詳しく説明していきます。

●時間も手数料もかからないのがPay-easy

Pay-easy(ペイジー)の使い方は簡単です。自宅に届いた自動車納税通知書に「P」のペイジーマークが記載されていることを確認しましょう。

ATM
普段使い慣れている銀行ATMでペイジー払いができます。

まず、インターネットバンキングや金融機関のATMから「ペイジー」または「税金各種料金払込」を選択します。自動車納税通知書の上部にある、「収納機関番号」「納付番号」「確認番号」「給付区分」の番号を入力すると、納付金額が画面に表示される仕組みです。自動読み取り機能のついたATMであれば、収納機関番号を入力なしに、手続きが進みます。

支払い方法は、ATMであればキャッシュカードを使用した口座からの即時引き落としが可能です。もちろん現金での納付もできます。インターネットバンキングでは、指定口座からお金が引き落とされます。手数料は無料です。

2021年5月現在、Pay-easyが使える自治体は以下の通りです。

ネットバンク画面
記載の番号を入れるだけで手続きができ、手軽に自動車税の納付ができます

<Pay-easyを使った自動車税納付が可能な地方公共団体>
東北:岩手県 宮城県
関東:茨城県 栃木県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県
中部:山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県
近畿:三重県 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県
中国:島根県 広島県
四国:香川県
九州:佐賀県 鹿児島県

全国の24都府県で、Pay-easyを利用することができます。ネットバンクやATMといった日常的に使い慣れたもので、簡単に納付できるのがPay-easyの良いところです。

●Pay-easy利用時の注意点

Pay-easyで自動車税の納付を行うと、自動車税の納税証明書が発行されません。スマホ決済やクレジットカード決済でも同様に、納税証明書の発行が省略されます。数年前までは、支払いから数ヵ月後に、納税証明書がハガキで送られてきていましたが、現在はハガキの送付もありません。

車検(継続検査)時に、整備事業所等に提示していた納税証明書ですが、現在では提示を省略することができます。事業所が電子情報で納税の有無を確認することができるようになり、自動車税の支払いさえ済ませておけば、継続検査は問題なく受けることができるのです。

ただし、電子処理が行われるまで、支払いから1ヵ月程度の時間がかかる場合があります。自動車税納付後すぐに車検を受ける場合には、支払い情報が反映していない場合があるので、金融機関窓口等で納付を行い、納税証明書を車検事業者に提示するほうがスムーズでしょう。スムーズな車検手続きのため、Pay-easyの利用は、愛車の車検時期を見ながらの利用をおすすめします。

また、ペイジー払いでは領収書が発行されない点にも注意が必要です。事業経費管理等で領収書が必要な場合には、Pay-easyは利用せず、面倒でも銀行窓口やコンビニ窓口を使い、領収書に領収印を押してもらいましょう。

Pay-easyを利用すれば、窓口での待ち時間が軽減され、ATMでお金を下ろしにコンビニへ持っていく必要もありません。自動車税に限らず、税金の納付書や料金の支払書に「P」のマークを見つけたら、Pay-easyを使ってみてはいかがでしょうか。

(文:佐々木 亘

この記事の著者

佐々木亘 近影

佐々木亘

大学卒業後、銀行員になるも3年で退職し、大好きだった車の世界へ足を踏み入れました。自動車ディーラー営業マンへ転職し、レクサス・セールスコンサルタントとして自動車販売の現場に7年間従事します。
現在はフリーライターとして独立し、金融業と自動車ディーラーでの経験を活かして活動中です。車にまつわる金融・保険・法規などの、小難しいテーマを噛み砕き、わかりやすい情報へと変換して発信することを心がけています。常にエンドユーザーの目線に立った、役立つ情報を届けていきたいと思います。
続きを見る
閉じる