■嘉仁皇太子に電気自動車が献上されるも、職員がお堀にドボン
1900(明治33)年5月10日、嘉仁皇太子(後の大正天皇)の結婚式が行われました。これを祝して米国の駐在日本人会が電気自動車を献上。ところが、宮内庁職員が試運転中に誤ってお堀に転落してしまいました。クルマはお蔵入り、しかもこの事故は警視庁史の自動車事故1号に記録されたというオチまでついてしまいました。
また5月10日は、「気象協会創立記念日」です。1950年のこの日、日本気象協会の前身にあたる「気象協会」が創設されたことに由来します。紛らわしいですが、気象庁は国土交通省所轄の官庁、日本気象協会は一般財団法人です。1993年に「気象業務法」が改正され、日本気象協会や民間の気象会社も独自に天気予報を出すことができるようになりました。最近、TVの天気予報で活躍している気象予報士は、日本気象協会や民間会社に所属している人がほとんどです。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
1994年(平成6)年5月10日、トヨタのクロスオーバーSUV「RAV4」が発売されました。RAV4の起源は、1989年の東京モーターショーで展示された「RAV-FOUR」まで遡ります。この時は、クロカン色の強いSUVでしたが、市販化されるまでに洗練されたクロスオーバーSUVへと変貌しました。
RAV4が登場した1990年代前半は、パジェロやランクルに代表される本格4WDを備えたクロカンRVブームが市場を席巻していました。そのような中、乗用車をベースにした初代RAV4のデビューはセンセーショナルでした。車高を上げたコンパクトなボディにオフロードでも街中でもフィットするアクティブなフォルムと立体的で開放感のある室内空間を実現。パワートレインは、135PSを発揮する2L DOHCエンジンと5速MTおよび4速AT組み合わせ、駆動方式はもちろんフルタイム4WDです。
新しいジャンルを開拓したRAV4は、アクティブな若者を中心に人気が沸騰、記録的な大ヒットになりました。その後も時代の要求に合わせて進化し続けて現在の5代目まで、世界累計販売台数は1,000万台を超えています。RAV4の功績は、SUVを誰でも乗れるように大衆化させたことではないでしょうか。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)