名優・スティーブ・マックイーン仕様に007が乗る? 人気スパイ映画の新作にも登場するトライアンフの新型「スクランブラー1200」

■特別カラーの世界限定モデル

イギリスのバイクメーカー「トライアンフ」といえば、第2次世界大戦を描いた映画「大脱走(1963年公開)」に登場したことで有名です。

劇中でハリウッドの名優スティーブ・マックイーン扮するアメリカ兵がドイツ軍の捕虜収容所から逃げる際、トライアンフに乗り大ジャンプを決めたシーンが当時話題となり、映画は大ヒット! トライアンフの名を一躍世界に轟かせることになりました。

そんなトライアンフが、映画で使われたバイクをオマージュした「スクランブラー1200スティーブマックイーン・エディション」を発表しました。

しかも、ベースとなった2021年新型のスクランブラー1200は、今年公開が予定されているスパイアクション映画「007」シリーズ最新作に登場することも判明。まさに名優マックイーンと凄腕スパイ・ジェームス・ボンドの豪華共演ともいえる、夢のコラボも実現するようです。

●ビンテージ感ある人気スタイル

今回発表されたスクランブラー1200スティーブマックイーン・エディションは、トライアンフの2021年新型「スクランブラー1200XE」がベースとなっています。

トライアンフ新型スクランブラー1200のスティーブ・マックイーン仕様が007に登場
トライアンフ・スクランブラー1200XE

同モデルは、2018年に初代モデルが登場した1200スクランブラーの後継機種になります。ちなみに、車名のスクランブラーとは、1960年代にロードバイクをベースにオフロード仕様にしたバイクのことで、近年のリバイバルブームにより、そのスタイルは世界的に大きな人気を得ています。

特徴は、アップタイプのマフラーやバーハンドルなどによる、ワイルドでビンテージ感溢れるフォルム。1200スクランブラーもその方程式を踏襲しつつ、最新の装備により、高いオフロード走行性能とオンロードでの快適な走りを両立しています。

新型モデルのエンジンには、最新の欧州排ガス規制ユーロ5に適合した1200cc・2気筒を搭載。最高出力90ps/7500rpm、最大トルク110Nm(11.21kgf-m)/4500rpmを発揮します。

新開発のエキゾーストシステムは熱分散を改良、幅広で調整可能なハンドルバーやダートレースにも対応する21インチのフロントホイールなどを装備します。

トライアンフ新型スクランブラー1200のスティーブ・マックイーン仕様が007に登場
スクランブラー1200XEのブレーキシステム

また、足まわりには、オーリンズ製リヤサスペンションやショーワ製ロングトラベルフォーク、ブレンボ製フロント2ポッドブレーキキャリパーなどを装備し、オンロード/オフロードを問わない優れた走行性を実現。さらに、6つのライディングモードやコーナリングABS、コーナリングトラクションコントロールなど、最新テクノロジーも満載です。

●レア度が高いマックイーン・エディション

スティーブマックイーン・エディションでは、外装色が「コンペティション・グリーン」と呼ばれるスペシャルな外装カラーが印象的です。前述の映画「大脱走」に登場した伝説のバイク「TR6」を彷彿とさせる色調と独特なスタイルは、思わずあの名シーンを思い出してしまうほどインパクト満点です。

トライアンフ新型スクランブラー1200のスティーブ・マックイーン仕様が007に登場
スクランブラー1200スティーブマックイーン・エディションのサイドビュー

さらに、タンクとハンドルバークランプには「Steve McQueen」ブランドロゴもあしらわれるなど、特別な装備が数多く搭載されています。しかも、このモデルは、世界1000台限定販売で、個別にシリアルナンバーが付与されているといいますから、レア度の高さも魅力です。

なお、クスランブラー1200にはほかにも、ベーシックモデルの「スクランブラー1200XC」も設定。オフロードでのハードな走りにも対応するXEに対し、こちらは道を選ばない、スムーズで快適な乗り味が得られるのが魅力のモデルです。

トライアンフ新型スクランブラー1200のスティーブ・マックイーン仕様が007に登場
トライアンフ・スクランブラー1200XC

●映画でどんな活躍を見せるのか?

新型スクランブラー1200は、前述の通り、映画「007」シリーズ最新作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」に登場することも公表されました。

007は、ご存じの人も多いと思いますが、イギリスの秘密諜報部MI6に所属するジェームス・ボンドが活躍するアクション映画。1960年代から続くこのシリーズは、毎回スポーツカーやバイクによる激しいカーアクション、そしてボンドガールと呼ばれる美人ヒロインが話題となります。

その記念すべき第25作目にこのバイクが出てきて、一体どんな派手なシーンを見せてくれるのか、今から期待大です。

映画の公開は、コロナ禍の影響で遅れていましたが、世界公開は2021年10月8日に変更されたことが正式に発表になっています。ただし、日本の公開日はまだ未定なので、いつにはるか早く知りたいところですね。

トライアンフ新型スクランブラー1200のスティーブ・マックイーン仕様が007に登場
映画「大脱走」の劇中に登場したトライアンフ・ TR6のオリジナルモデル

ちなみに、映画の予告編を見ましたが、たしかにスクランブラー1200(らしきバイク)が登場し、大脱走へのオマージュ? とも思える大ジャンプのシーンもありました。ただし、乗っているのがボンドなのかは予告編だけでは不明。

ひょっとしたら悪役が乗っている可能性も? ともあれ、このバイクによる大迫力シーンが見られることだけは確かです。

なお、新型スクランブラー1200の価格(税込)は、スティーブマックイーン・エディションが219万6400円で、2021年6月発売予定。

1200XCは192万1900〜196万1500円、1200XEは205万6400〜209万6000円で、2021年7月発売予定です。いずれもトライアンフ正規販売店での取り扱いになります。

(文:平塚直樹/写真:トライアンフモーターサイクルズジャパン)

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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