TCRジャパンシリーズで初の女性チャンピオンが誕生!【TCRJ2020】

●チャンピオンシップ争いは1ポイントを争う接戦に

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冬晴れの下行われたTCRJ

7月に開幕したTCRジャパンシリーズ通称TCRJも、いよいよ2020シーズンの最終ラウンドを迎えました。

12月も半ばを過ぎた富士スピードウェイは南下してきた寒気の影響もあり、朝晩は氷点下になるなど真冬の気候の中でのレース開催となりましたが、最終戦までもつれたチャンピオンシップ争いも最後の戦いとなるため、土日とも寒さを吹き飛ばすアツいレースが期待できそうです。

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ポールポジションを獲得した篠原選手

冬晴れとなりながらも薄っすらと雲が空を覆った19日土曜日には、朝8:30からサタデーシリーズ公式予選が15分間で行われ、前回鈴鹿大会でサタデーシリーズチャンピオンを決めた#21 Audi Team Hitotsuyama 篠原拓朗選手が、前戦同様コンペンセーションウェイト60kgを積みながら、これまでのTCRマシンでのコースレコードを2秒以上も上回る1’45.962というタイムを叩き出し、またもポールポジションを獲得します。

この予選ではエントリー10台中上位6台がコースレコードを更新し、気温や湿度の低さがエンジンパワーに好影響をもたらすということを改めて目の当たりにする結果となりました。

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ブロンズクラスのチャンピオン争いをしている下野選手のCIVICとHIROBON選手のCUPRA

このサタデーシリーズでは、ブロンズクラスにおいてポイントリーダーの#34 Drago CORSE 下野璃央選手と、それを17ポイント差で追う#19 バースレーシングプロジェクト【BRP】 HIROBON選手のチャンピオンを懸けた争いが最大の見どころとなり、この予選では19号車CUPRA TCRを駆るHIROBON選手がオーバーオール2番手、ブロンズクラスではポールポジションを獲得し、5ポイントを獲得。対する#34 Honda CIVIC TCR下野選手は前回鈴鹿大会でオーバーオールで優勝したために積まれたコンペンセーションウェイト40kgに苦しんだ様子でオーバーオール6番手、ブロンズクラス4番手となり2ポイントを獲得、両者のポイント差は決勝レースを前に14ポイント差に縮まりました。

TCRJではオーバーオール・ブロンズクラス共に優勝すると25ポイント、2位以下には10位までそれぞれ18、15、12、10、8、6、4、2、1ポイントが与えられます。このためHIROBON選手がブロンズクラスで優勝した場合、下野選手が予選順位通り4位以上でチェッカーを受ければブロンズクラスチャンピオン獲得となります。

●激しいバトルで観客を沸かせる

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TCRJサタデーシリーズの決勝スタート

運命のサタデーシリーズ決勝は、昼前から降り出したみぞれ混じりの雨でウェット宣言が出される中、12:45にフォーメーションラップが開始されました。気温路面温度共に5℃を下回っていたことからフォーメーションラップは2周で行われ、20分+1周で行われる決勝は先頭車両がフォーメーションラップ2周目に入ったところからカウントダウンが始まるという、今までにあまり経験のないスタート進行となりました。

このフォーメーションラップでは3番手スタートの#73 M-PROTOTYPING Team STILE CORSE 大蔵峰樹選手が最終コーナーでスピンし、最後尾スタートとなってしまいます。

スタンディングスタートで決勝レースの幕が切って落とされると、21号車Audi RS3 LMS 篠原選手がバツグンのスタートを決めホールショットを奪います。ブロンズクラスチャンピオン争いで優勝を狙う19号車CUPRA TCR HIROBON選手は、4番グリッドからスタートした#25 Volkswagen和歌山中央 with TEAM WAKAYAMA 松本武士選手に1コーナーでインを刺されポジションを1つ落としてしまいますが、そのすぐ後のコカ・コーラコーナーでその松本選手を抜き返します。

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篠原選手はスタートから独走

オープニングラップを終え、先頭を走る21号車Audi RS3 LMS 篠原選手はすでに独走状態となり、2位以下もソーシャルディスタンスを取るかのように徐々に後続を引き離していきます。

73号車Alfa Romeo Giulietta Veloce TCR 大蔵選手のスピンによって労せずブロンズクラス3番手となった34号車Honda CIVIC TCR下野選手ですが、レース後半になると前を走る25号車Volkswagen Golf GTI TCR 松本選手とブロンズクラス2番手を走行中の#62 全薬工業 with TEAM G/MOTION’ 塩谷烈州選手のバトルに乗じて徐々にギャップを詰め、ここに最後尾スタートとなっていた73号車大蔵選手も加わって4台での3番手争いに発展。

そしてストレートの速さでアドバンテージのある大蔵選手にホームストレートでオーバーテイクされ、下野選手はブロンズクラス4番手にポジションダウンしてしまいます。

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TCRJ初の女性チャンピオンの誕生
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決勝後チームスタッフと喜びを分かち合う下野選手

レースはスタートからポジションを1度も譲らなかった21号車篠原選手が2位以下に8秒以上の差をつけ、終わってみれば6戦5勝という圧勝でサタデーシリーズを締めくくりました。

気になるブロンズクラスでは、19号車HIROBON選手がこちらも独走で優勝を飾り25ポイントを獲得します。

終盤4台での激しいバトルを繰り広げオーバーオール6位、ブロンズクラス4位でフィニッシュした34号車下野選手は12ポイントを獲得。シリーズポイントではHIROBON選手が126ポイント、下野選手が127ポイントとなり、TCRJ2シーズン目にして初の女性チャンピオン誕生となりました!

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ブロンズクラスサタデーシリーズチャンピオンとなった下野選手のCIVIC TCR

翌20日には今シーズン最終戦となるサンデーシリーズ決勝が朝9:05スタートの予定で行われます。サンデーシリーズチャンピオンを手にするのは一体どのドライバーなのか。こちらもアツいバトルに期待しましょう!

(H@ty)

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