JAL格納庫からスバル新型レヴォーグが発進!航空会社と自動車メーカーの目指す共通点とは?

■秘密がいっぱいのJAL格納庫へGO!

SUBARU新型レヴォーグとボーイング787
SUBARU新型レヴォーグとボーイング787

本日、2020年10月15日木曜日、2代目となる新型レヴォーグが正式に発表となりましたが、その発表会が成田空港にあるJAL格納庫にて開催されました。

コロナ以降、自動車の発表会の様子は変化し、リモートで参加するのが基本となりつつあり、そうなれば我々記者だけでなく、一般の人々にも見てもらおうという傾向にあり、今回もメディアだけでなく、多くのスバリストやファンたちが画面越しに見守る発表会となりました。

が、それでもLIVEで見せるチャンスを一部メディアに与えていただき、クリッカーもその中の一つに選んでいただきましたので、雨の降る中、成田へと足を伸ばしました。

JAL北田裕一氏とSUBARU五島賢氏とのトークセッション
JAL北田裕一氏とSUBARU五島賢氏とのトークセッション

セキュリティチェックはコロナ禍でなくとも厳しいところ。事前の持ち込み機材の登録や、当日の本人確認証、体温チェック、手指の消毒など、乗り物好きには秘密の花園への入り口のハードルは高くてもワクワクを増してくれる気分です。

スバルは数年前より、JALとはメディア向けイベントを共同で実施したり、レース車両の輸送を依頼する関係があり、今回の発表会が実現したそうです。コロナで厳しい航空業界ですが、なにか少しでも明るい話題を…といったところでしょうか。

航空業界は言うまでもなく安全が前提で飛行機を飛ばしています。それに、どこか遠くへ出かける喜びも提供しているわけです。今回の新型レヴォーグも「安全」「移動の自由、喜び」を目指して作られた、そうした思想の共通点が今回の発表会へと繋がったわけです。

ご存知の方も多いと思いますが、ボーイング787の中央翼は、すべてSUBARUで作られているわけです。

代表取締役CEO社長の中村知美氏
代表取締役CEO社長の中村知美氏

代表取締役CEO社長の中村知美氏は、クルマの未来、誰もが運転して楽しめるクルマへというのがSUBARUの思想であり、「私たちのマザーマーケットである日本」と強調した上で、最新の技術は日本から投入する、と明言して、新型レヴォーグが次世代SUBARUのトップバッターとしました。

新型レヴォーグ開発責任者の五島賢氏
新型レヴォーグ開発責任者の五島賢氏

また、レヴォーグ開発責任者の、祖父は中島飛行機で、父は富士重工で働いていたというレヴォーグ プロダクトゼネラルマネージャー・五島賢氏と、日本航空株式会社取締役常務執行役員整備本部長で株式会社JALエンジニアリング代表取締役社長の北田裕一氏とのトークセッションでは、公道で試乗した北田氏が「単に運転者が楽になるのでなく、守られている感覚になる」と表現していました。

SUBARU開発者以外で発表前のクルマを公道で試乗するというのは、我々メディアの人間でもめったに無いことです。そこからも、SUBARUとJALの強い信頼関係を感じられました。

JAL北田裕一氏とSUBARU五島賢氏とのトークセッション
JAL北田裕一氏とSUBARU五島賢氏とのトークセッション

当日の成田空港は人影は少なく、お客さんよりもスタッフの方が多いような状況、お土産物屋やレストランもほとんど開店していない状況です。そんな中、発表会に会場を提供したというのは相当なJALの決断とも伺い知れるというわけです。

法人も人とすれば、信頼関係というのは一朝一夕にできるものではありません。安全と移動の楽しさを願う2つの企業が訴えたいことは、このコロナ禍の中でこそ、さらに切実に伝わってきた気がします。そういう意味でも、今回の航空機格納庫で行われたのは十分に意味があったことだと感じました。

(文・写真:小林 和久

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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