団長専用車のベースにもなったTバールーフ車も!初代S30のスタイルを上手に引き継いだ2代目130Zとは?【7代目Zプロトタイプ発表記念2代目・S130編】

■待望のフェアレディZ ターボ登場で日産L型ターボフルライン化完了!(1982(昭和57)年10月)

追加されたターボモデル(1982(昭和57)年10月)
追加されたターボモデル(1982(昭和57)年10月)。写真はZ-T ターボ 2by2 Tバールーフ車。
追加されたターボモデル(1982(昭和57)年10月)
L20ET エンジン

その後1982(昭和57)年10月には2Lにターボ+60タイヤ付きL20ET車が登場しました。
国産車初のターボ車をセドリック/グロリアで発売した日産としては、Zへの展開が遅かったのは意外ですが、これでひとまず日産L型搭載車系列にターボ体制が整ったわけです。
同時に、Z初のデジタルメーターを一部車種にオプション化、ボディカラーの変更といった小変更を受けています。

おもしろいのは、ターボ車という新エンジンないしパワートレーンモデルの追加投入といえば割と大きなラインナップ改変だと思うのですが、これが翌1983年のフルチェンジを控えたタイミングで行われたということです。

現代に置き換えるなら、さしずめ来年2021年のフルチェンジを待つ現行Z34フェアレディZ に、今月(2020年9月)あたりにe-POWER版を投入しようとするようなものでしょう(←絶対にないぞ!)。
それだけ当時はクルマ市場が、活性を帯びていたという気がします。

【スペック】日産フェアレディZ-T ターボ Tバールーフ 2シーター(5MT・1982(昭和57)年10月)
●全長×全幅×全高:4420×1690×1295mm ●ホイールベース:2320mm ●トレッド 前/後:1395/1390mm ●最低地上高:150mm ●車両重量:1285kg ●乗車定員:2名 ●タイヤサイズ:215/60HR15 ●エンジン:L20ET(水冷直列6気筒 SOHC ターボ) ●総排気量:1998cc ●圧縮比:7.6 ●最高出力:145ps/5600rpm ●最大トルク:21.0kgm/3200rpm ●燃料供給装置:ECCS(電子制御燃料噴射) ●燃料タンク容量:80L(レギュラー) ●サスペンション 前/後:独立懸架ストラット式/独立懸架セミトレーリングアーム式 ●ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク式/ディスク式 ●車両本体価格(当時・東京価格):238.6万円

次回、話は3代目Z31に続きます。

(文:山口尚志 写真:中野幸次/日産自動車/モーターファン・アーカイブ)