日産のミドルサイズSUVといえば、エクストレイルです。3代目となる現行モデルは2013年登場のロングセラーモデルとなっています。
3列シート車も設定する現行型エクストレイルの中古車の流通台数は3カ月前の約3000台から、現在は2350台と減少しています。
一方で、中古車の平均走行距離は約3.2万kmから約3.6万kmまで延びていることにリンクして、平均価格は約189万円から約182万へと値落ちしています。走行距離が少ない高額な中古車が市場から姿を消したということでしょう。
2018年に登場し約2年が経過したのが、ホンダCR-Vです。ガソリン車とハイブリッド車を用意し、ガソリン車には3列シート車も設定されています。
CR-Vの中古車の流通台数は減少傾向の中約120台とかなり少なめです。流通している中古車の平均走行距離は約8000km付近を横這いで推移しています。
その一方で、平均価格は3カ月前の約303万円がずっと続いていましたが、8月には入ると値上がり基調となり、現在は約314万円まで値上がりしています。
新世代マツダの象徴であり、コアモデルがCX-5です。現行モデルは2016年に登場しました。
現行型CX-5の中古車の流通台数は約1470台。3カ月前の約1800台から減少傾向となっています。中古車の平均走行距離はこの3カ月の間約2.2万kmをキープしていますが、平均価格は約250万円から約253万円へとわずかに値上がりしています。
ターボ車に変わってe-BOXERと呼ばれるマイルドハイブリッドシステムを搭載した現行型スバルフォレスターは2018年に登場しました。
販売開始から2年が経過し、中古車の流通台数は約135台。3カ月前には約200台流通していたので、減少が顕著です。中古車の平均走行距離は約2000kmから4000kmと延びているにも関わらず、平均価格は3カ月前の約295万円から現在は約302万円へと値上がりしています。
そして国産ミドルサイズSUVとして最後に紹介するのが2012年に登場したロングセラーモデルの三菱アウトランダー/アウトランダーPHEVです。
まずは7人乗りのガソリン車であるアウトランダーから。現行型アウトランダーの中古車の流通台数は3カ月前が約160台で現在が約100台と減少傾向。約8年販売されているモデルとしてはかなり中古車の流通台数は少なめです。中古車の平均走行距離は約3.6万km付近を小幅な動きに留まっているにも関わらず、平均価格は約187万円から約196万円へと値上がり傾向となっています。
一方のアウトランダーPHEVの中古車の流通台数は約530台と圧倒的に多く、アウトランダーはPHEVがコアモデルであることは明白です。中古車の平均走行距離は3カ月前の約2.7万kmから約2.3万kmへと短くなっていますが、平均走行距離は約280万円で横這いとなっています。
人気のSUVの中でも各社主力モデルが集うミドルサイズクラス。人気車種の多いトヨタ。レクサスを中心に横這いから値上がり傾向を示す車種が多数を占める中、エクストレイルだけが大きく値落ち。フルモデルチェンジが近いことが影響しているのは明らかです。その一方で、アウトランダーPHEVの健闘が光ります。
(文/写真:萩原文博)