■摩耗しても凹凸構造を維持し続ける「ナノ凹凸ゴム」などを採用
スタッドレスタイヤの新製品は夏休み前に発表されることが多く、2020年も各メーカーからリリースされると予想されます。
住友ゴム工業は、「DUNLOP(ダンロップ)」ブランドのスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 03(ウインター マックス ゼロスリー)」を同年8月1日から順次発売すると明らかにしました。
ダンロップ史上最高の氷上性能を実現したという「WINTER MAXX 03」は、全98サイズ(発売サイズ)という幅広いラインアップを誇っています。価格はオープン。
「WINTER MAXX 03」の特徴は、同社が掲げている「ナノ凹凸ゴム」に加えて、タイヤ開発や周辺サービス展開のコンセプトである「SMART TYRE CONCEPT」の性能持続技術にも寄与するという「液状ファルネセンゴム」を組み合わせることで、従来品の「WINTER MAXX 02(ウインター マックス ゼロツー)」以上の長い効きを実現したそう。
「ナノ凹凸ゴム」による凹凸構造の微細な突起部分がいち早く水膜に到達することにより、除水スピードが速まり、密着時間が増加。さらに、素材の柔らかさにより氷への密着を高めることで、新品時の氷上ブレーキ性能が22%向上、氷上コーナリング性能も11%向上したとしています。
「ナノ凹凸ゴム」は、タイヤ表面にナノレベルで施された凹凸構造を持つ特殊なゴム。凹凸が滑りの原因となる水膜の除去から氷への密着をいち早く行うことで、滑りやすい路面(氷上など)でのブレーキやコーナリング性能を向上。無数の微細な突起部分が連続的に除水を行い、氷への素早い密着を実現するそう。
さらに、タイヤ表面、凹凸構造の突起部分がいち早く水膜に到達することで、突起部分が起点となって強い水の流れを生み出し、素早く除水を開始できる特徴も備えています。
柔軟性に優れたゴムのため氷に隙間なく密着。これによりバランス型のスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 02」からさらに密着性を進化させ、氷に触れる面を最大化し、強い密着力を引き出すそう。摩耗しても凹凸構造を維持し続ける特性があり、ゴムのしなやかさを長期にわたって保つという「液状ファルネセンゴム」により、高い氷上性能が長期間キープできるそう。
これらの技術により、圧雪アイスバーンやミラーアイスバーン、ブラックアイスバーンなどの危険な冬道でも安心・安全の走りを可能にしています。
(塚田勝弘)