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■RAV4から進化したGA-Kプラットフォーム等、とにかくすべてが想定外!
新型ハリアーには2LガソリンのFF/4WD、2.5LハイブリッドのFF/E-Four(電気式4WDシステム)が用意されています。
国際モータージャーナリスト・清水和夫さんによる新型ハリアー・プロトタイプ試乗インプレッション、前回の2Lガソリン FF仕様試乗に続き、お待たせいたしました! 今回はハイブリッド(HV)プロトタイプ試乗を動画で紹介します。
試乗ステージは千葉県・袖ケ浦フォレストレース。最新式の都会派SUV、ハリアーを清水和夫さんはどう評価したでしょうか?
●バイワイヤーブレーキシステムは、ガソリンよりHVのほうがしっかり感あり
清水さん、今回はハイブリッド仕様です!
「パワートレインは基本的にRAV4のHVシステムと一緒。エンジンは2.5L高速燃焼にハイブリッドシステム(THS)、モーター2つの組み合わせです。THSはすでにRAV4で実績がありますからね」(清水)。
2Lガソリンとの走りの違いはどうですか?
「前回乗った2LガソリンFF仕様より重量が重い分、初期の動きはもうちょっとダンピングが良くてもいいかな? でも基本的にはステアリングの手ごたえもいいし、アクセルの応答性もいい。ただ加速すると、エンジンがなまじ元気がいいので音も出てくるけど。
ブレーキはHVなので完全なバイワイヤーブレーキシステム。強く踏んだ感じだと2Lガソリン車とほとんど違いが無いくらいの踏力の感じだね。むしろ強く踏み込んだ時のブレーキの剛性感はHVのほうがしっかり感があるかも」(清水)。
清水さん的に新型ハリアーのおススメはどれでしょうか?
「値段的には40~50万円くらいの差かな? 清水的なら、そんなにガンガン走らないのなら2LガソリンのFFがおススメかな? ロングツーリングするなら燃費という意味でHVかな?」(清水)
●走りが良すぎて、サーキットを全開走行!
「全開チックに走ってみましょう…タイヤを減らさない程度に(トヨタさんに怒られるから)!
ボディ剛性が上がっているのは、飛ばして走ると良く分かるね。RAV4 PHVから採用した新しい電動パワステによるステアリングの手ごたえは、RAV4より良いかも。
ダンパーも日立製の新しい可変システムですね」(清水)。
清水さん、なんかすっごく楽しそうですよ! ハンドリングはどうですか?
「ケツが流れて欲しいとは思わないけど、アンダーは出ないで欲しいよね。深い操舵をした時にフロントタイヤのトレースがいい。高速の最終コーナーでもコントロールができるし、アンダーもあまり出ませんね。
ウ~ン、このフィーリングの良さだとバトルしたくなる!
複合コーナーでもアンダーは出ないね、わずかにリヤは4輪ドリフト的に軽く横流れしているけど。フロントもハンドルを切り足すことなくアクセルコントロールでアンダーが出ないように立ち上がっていきます。ヘアピンでも舵角は90度ちょっと切るくらい。180度は切らない。最終コーナーも90度弱切るくらいだね。
1コーナー! ブレーキング!! ABS効いてる!!! ステアリング舵角は90度でターンイン、高速コーナー120km/h、130km/h! 舵角は45度、旋回ブレーキも姿勢は悪くないし、ライントレース性と制動力のバランスは良いね!」(清水)
●2.5LハイブリッドのFFも試乗。2駆と4駆、その違いは?
今度は2.5Lハイブリッドの FFです。
「これが一番の売れ筋なのかな?というような感じ。上級編には2.5L HVのE-Four。入門編というかベースラインに2LガソリンのFFだね。
HVのFFとE-Fourの違いは…このオンロードのサーキットでは正直、あまり良く分からないけど、もし雪道に行くのならE-Fourが良いだろうね」(清水)。
[総合インプレッション] ベースモデルのインパクト大!
新型ハリアー、2Lガソリン、2.5L HVと試乗しましたが、総合的に見たコメントをお願いします!
「ハリアーはライフスタイル的なクルマだと思っていたから、足の良いハリアーなんか今まで想像できなかったけど(笑)、今回は中身が全然違うね。試乗した印象は想定外。予想、期待した以上にドライバーズカーでした。
セクシーなエクステリアデザインもいいし、インパネのHMI(ヒューマンマシンインターフェース)は直感的で見やすい。安全運転支援のトヨタセーフティセンスも全車標準装備なのがいい。
とにかく、1番のスターティングモデル、2LガソリンFF仕様に1番驚きました。
日本のメーカーでは、今までは装備を剥ぎ取った安価なものっていうカタチだったけど、でも新型ハリアーでは、このエントリーモデルに1番芯のある走りを感じました。これぞ『The Harrier』って感じ。
神が降りた!っていうのは言い過ぎかもしれないけど、それくらいのインパクトがありましたね。
ハリアーこそ都市型アーバンなら、50kmくらいのEV距離でもいいからPHV(プラグインハイブリッド)が欲しいな! まだまだハリアーの世界は広がっていくと思います」(清水)。
清水和夫さんのワクワクな新型ハリアー試乗に続き、動画では『トヨタ自動車株式会社・MS製品企画 ZD 主査の小島利章さん』への直撃インタビューを決行!
清水さんも感心したTNGAから進化したGA-Kプラットフォームの基本性能、ボディ剛性、乗り心地とボディの収まりの両立をするショックアブソーバー、雅な走り味、デジタルインナーミラー等々、動画では熱いトークが続きますので要チェック!
(試乗:清水和夫/動画:StartYourEnginesX)/文:永光 やすの)
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https://clicccar.com/2020/06/05/983289/
【関連リンク】
StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX