「カーシェアリング」はどう使う? 今さら聞けない正しい利用方法【初心者対応】

■ネットで予約して乗って返すだけ!

近年、かなり一般的になってきた「カーシェアリング」。大手業者を中心に様々な場所でステーション(拠点)を見かける機会も増えてきました。

カーシェアリングは新型コロナウイルスの影響による外出自粛などにより、今年に入って利用数が減少しているとも言われます。

ですが生活に必要な買い物や通勤などには、バスや電車などの公共交通機関を使うよりも、1人〜少人数で移動するクルマはやっぱり安心。

緊急事態宣言も解除されたことですし、クルマは所有していないけど近所の買い物などちょっとした移動に、カーシェアリングを利用してみようという人もいるかと思います。

そこでここではまだカーシェアリングを使ったことがない初心者向けに、正しい利用方法をご紹介します(一般的なガソリン車を使う場合の例を挙げています)。

カーシェアリング
最近は様々な場所にカーシェアリングのステーションが増えてきている

●会員になるのが最初の一歩

ご存じの通り、クルマを会員同士でシェアするシステムが「カーシェアリング」です。そこでまずは入会することが必要になります。個人で利用する場合に主に必要なものは、だいたい運転免許証やクレジットカードくらい。

入会申込の手続きは、多くのサービス提供業者が店頭で受け付けているほか、インターネットの公式サイトでも簡単に行えるようにしています。特に、新型コロナ禍の影響下にある現在はネットで申し込んだ方が安全ですし、わざわざお店に行くよりも楽ですよね。

会員になると業者から会員カードが送られてきます。

ICチップ付きのものも多く、その場合はクルマを施錠するカギの代わりになります(業者によってはスマホやIC機能付き運転免許証で対応可能な場合もあります)。

●空きを調べてネット予約

会員になればいよいよ利用が可能となります。レンタカーのように、受付スタッフなど業者の人と顔を合わせる必要もなく、簡単な手続きですぐに乗れるのがカーシェアリングのいいところです。

まずは使いたい日時が決まったらスマホかパソコンで空き状況を調べて予約。クルマに空きさえあればすぐに乗ることができます。

また、自宅の近所で乗れるというのも大きなメリット。ご存じの通り、最近の大手業者では、全国のコインパーキングやマンションの駐車場などにステーションを設置しているところも多く、近くの駐車場などに拠点があれば遠くに行かずとも利用ができます。

また、自宅周辺だけでなく旅先にもステーションがあれば、そこから借り出しすることも可能です。

●ICカードなどで簡単に借り出しOK

さて、予約した当日。

クルマに乗る際に必要なのが、前述のICチップ付きの会員カード。クルマのウインドウなどにある指定された場所にカードをかざすか、タッチするだけで簡単にドアのロックが解除されます。

ちなみに前述の通り、業者によっては、スマホやIC機能付き運転免許証で施錠できるところもあります。

カーシェアリング
会員カードなどをクルマの指定位置にタッチする、またはかざすだけでロックが解除される

その後、ダッシュボードなどに入っているクルマのカギを取り出せば、あとは運転するだけ。出先でドアをロックする場合は、クルマのカギを使って行います。

●ガソリンが減っていれば給油

レンタカーの場合は、ガソリンの給油は返却時間に間に合わない場合などは、距離計算で精算することができます(割高になる場合もありますが)。

一方、カーシェアリングの場合は、使う人みんなで「協力」して行うのが原則。だいたい燃料計が半分以下に減っていれば返却前に給油しましょう。

サービスによっては、次に使う人のために給油や洗車をすれば、割引やポイントバックなどがあるものもあります。

また、当たり前ですが車内清掃やゴミを持ち帰るといったマナーも忘れずに。

カーシェアリング
次に使う人のために、ガソリンが減っていれば、半分程度でも給油しよう(画像:写真AC)

●返却も簡単

クルマを使い終わり、駐車場に戻したら、借りたときと逆の手順で返却します。クルマのカギをダッシュボードなど元々あった場所に戻し、会員ICカードやスマホなどで施錠すれば完了です。

ここで注意したいのが、返却時間に遅れるとき。

かならず延長手続きをしましょう。次の予約が入っていなければ延長は可能ですが、無断で遅れるとペナルティが発生する場合もありますので注意が必要です。

カーシェアリング
カーシェアリングを使った事がない人の中には手間が掛かると思っている人もいるが、手続きは意外と簡単

●利用中の事故などは?

もし利用中に事故に遭ってしまった場合は、必ず警察に届けると共に、利用業者のコールセンターに連絡を入れましょう。当然ながら事故時は車両を安全な場所に移動し、怪我人がいる場合は救護するなども必須です。

なお、カーシェアリングで使われるクルマは、業者が万が一の事故に備えて保険に入っていることがほとんど。対人や対物、車両や人身傷害などの補償制度が用意されています。

ただし搭乗者傷害がないなど、業者によって条件が違いますので、事前に調べておくことをおすすめします。

カーシェアリング
万が一の事故の際、警察や業者への連絡は必須だ(写真はイメージ/画像:写真AC)

いかがでしたか? 簡単でしょう。

利用料金の支払いも、ほとんどのサービスがクレジットカード払いで可能ですので、手間いらずです。今まで利用したことがなかった人で興味がある方は、試しにちょっと使ってみるのもいいですよ。

(文/写真:平塚直樹)

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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