清水和夫が炎上覚悟であえて言う!「厄介払いができたと思って、日産はチャッチャと先に進むべし! 」【SYE言いたい放談】

■ゴーンが行ったグローバル化はすべてが悪ではない!

●今こそ日産はルノーから技術を学べ!

【SYE(スタート ユア エンジン)言いたい放談】とは、国際モータージャーナリスト・清水和夫さんと、自動車ジャーナリスト・高平高輝さん、石井昌通さんの3名の識者が、自動車ギョーカイに物申したり提案したり議論したり…する、清水和夫さん主宰のYouTubeチャンネルStartYourEnginesXで繰り広げられています。

2019年末、カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡。その逃亡方法や逃亡先での姿、記者会見の模様などネガティブなニュースばかりが流れ、今後の動向が気になる日産自動車。

ルノーとの合併後、グローバル化していったなかでどのような経緯を辿って今に至ったのか…。

清水さん、高平さん、石井さん
右から…清水和夫さん、石井昌通さん、高平高輝さんの3名の識者が、自動車業界に物申します!

その歩みを振り返りながら「実は…」な話、また全てが悪とされがちなゴーンさんが行ったグローバル化による功績…。その真実を自動車ジャーナリスト・清水和夫さん、高平高輝さん、石井昌通さんの論客3名が、自動車メディア側からの想いを言いたい放談。目から鱗な話など、3回にわけてお伝えします!

清水和夫さん、炎上覚悟でけっこう過激なこと言ってます! でも、さすが的を得ています!!

(※文字的には内容をかいつまんでいますので、ぜひ動画で全編をお聞きください!)

●ゴーンさんが逃亡したのはソレはそれ。厄介払いができたと思えば良し!

今回のテーマは『グローバル化の功罪』、きっかけはカルロス・ゴーンさん。が、今回は我々自動車メディア専門系の方向から発言をします。

テレビでは司法の専門家ばっかりが出ていろいろなニュースになっていますが、清水和夫個人的な意見を言うと…。

多分、日産にしてみれば、もうチャッチャといなくなったほうが、落ち着いて自動車ビジネスができるんじゃないの?

ゴーンさんが司法に捕まって日本にいると、何年もゴーンゴーンゴーン!ってメディアも騒ぐ。もう『のし』付けてレバノンに送った!と思えばいい。

清水和夫さん
国際モータージャーナリスト・清水和夫さん、ゴーンさんに意見を言って怒られたこともあり。でも、清水さんは言うのです!

フランス、ルノー側もそう。司法制度や国際手配されているとかはまぁ置いといて、今いるレバノンから外に出るのは大変難しくなっているのは間違いないので、ルノー側としても日産側と同じく、レバノンという箱の中に閉じ込めて、これで落ち着いてルノー・日産・三菱のアライアンスを、明日に向かってどういうクルマを作るか議論をしたいのに、ゴーン問題で引っ張られちゃうと、ね。

というのが清水個人的な意見で、多分、日産の人は清々したんじゃないかな?と。

ゴーンさんが今、発言をしても正式なものでも裁判でもなく、イメージ戦略上の戦い。なんとかこれをきっかけに、とっとと厄介払いをしたい!というのが日産の本音でしょうね。

ゴーンさんのインタビューなんかど~でもいい。スルーするのが一番ゴーンさんは嫌なんだよね。もう日本のメディアはゴーンさんを無視する! それよりも、ルノー・日産・三菱に対して、じゃ~今後どういうクルマを作りますか? どういう自動車メーカーになりますか?と問うのが、正しいメディアかな?と思います。

●ゴーンさんは、台数主義に走ったのが罪深いのではないのか?というのが我々の見解

ゴーンさんはプライドが高いので、日本に来た時から『打倒トヨタ!』だったと思うんだよね。当時のトヨタは奥田社長だったけど、奥田さんと対等にメディアが扱わないと、ゴーンさんはインタビューにも応じなかった。

でも、大手術をしたERドクターとしたら大したもん。日本人の社長には出来なかったよね。ルノーのベルギーの工場を精査したり、ミシュランUSAの社長もやっていたんだけど、古い工場をコントロールしたり。そういうコストカッター的なERドクターとしては、まぁ上手かったんだよな。だって放っておいたら日産、死んじゃうんだから!

高平高輝さん
かつてカーグラフィック誌に在籍していた高平高輝さんは、ラリーにも造詣深し!

そもそも、いったい何故ゴーンさんが日産に来たのか? 1999年だからもう20年前。日産が傾きかけたのはその10年近く前くらい。

1970年、栄光への5000キロのサファリラリーで、ブルーバードが世界で初めて日本メーカーが世界ラリー選手権で勝って。その前の60年代はプリンスのスカライン、その後はR32GT-Rで輝かしいモータースポーツの歴史がある。なぜ70年代以降、ビジネスが上手くいかなかったのか…そこに、日産の根っこの問題がある。でも、そういう話を語る人もいなくなったよね。

今でも覚えているのは『901活動』。R32GT-Rが生まれ、P10プリメーラが生まれ、Z32フェアレディZが生まれ…。「1990年に技術で1位になろう!」という活動。それは80年代に起きたこと。

BNR32 GT-R
日産の901活動の代表作が、この第2世代スカラインGT-R(BNR32)。

あのときなぜ日産はそう思いたったのか?というと、パオとかBe-1のパイクカー、それが上手くいっちゃったとき。そのとき経営者は「これでいいだろ!」ってなっちゃった。技術に投資するとか、BMW、ベンツ、ポルシェを追っかけることもなく。その時に心ある日産のエンジニアたちが、「イヤイヤ、90年に世界一になるために打倒ポルシェ、打倒BMWをやるんだ!」といって、R32GT-R、P10プリメーラ、Z32フェアレディZ、インフィニティQ45を作った。

あのときにホンダはNSX、トヨタはV8セルシオを出し、まぁバブルっていうのもあったんだけど、日本のメーカーが頂点に上り詰めた時だったよね。

そこからバブルが崩壊すると、日産も坂道を転げ落ちたんだよ。

プリメーラ
JTCCなどでも活躍、素晴らしい素性を持つP10プリメーラだったが…。

P10プリメーラのベンチマークは、プジョー406、407辺りで、無限のストローク感がありプロトタイプは素晴らしいクルマだった。その時初めて日産は、FR(ベース)のスカイラインGT-RとFFのプリメーラのフロントサスをマルチリンクにしたんだよね。そんなこと、そのあとようやくアウディがA8でやった技術を、日産はいち早くやったんだよ。

あのときに、フランス車のあのしなやかなネコサスと言われるサスを持ち込もうとしたけど、日産は次のプリメーラはストラットに戻し、そこから剥ぎ取るようにコストカットが進み、結果的に上手くいかずに有利子負債が2兆円に増えた。90年代、金融危機とともに、ね。

●なぜ日産はルノーの天才的な素晴らしい技術を学ばないのか?

スカイラインと違ってプリメーラは左ハンドルを作り、グローバルカーを目指した。その後、フランスからゴーンさんが来て、あぁ、これで日産はエスプリの効いたホットハッチが作れるな!と思ったのに、プジョーやルノーのようなサスを持ったクルマが全然出てこない。ゴーンさんが台数主義に走り、現場の開発ドライバーが声を出しても設計はウンと言わない。

ルノー メガーヌR.S.トロフィー
ホットハッチの代表作、ルノーのメガーヌR.S.トロフィー。なぜ日産はこんな凄い技術を積極的に学ぼうとしないのか?

プジョーやルノーって、大したハイテク技術は使っていないのになんでいいんでしょうね?

数日前、日産の加藤博義さん(現代の名工・伝説&現役の日産開発テストドライバー)の愛弟子に、「なんで日産はルノーのような足ができないんだ?」って聞いたんだけど、キャビン、骨格、曲げ、捩じり剛性は同じ。サスから力が入るところの部分剛性がどうも違うんじゃないか?と。

2015年にゴーンさんに直接、日産車は全然良くない!って言ったら、顔を真っ赤にして怒っちゃって!!

とにかく、日産車はもっといいクルマが作れるはず。ルノーから学ぶことがある。しかし、一般メディアは「日産は技術が優秀で、ルノーは悪代官」みたいな言い方する。アルピーヌしかり、F1も含め、ルノーの持っているクルマ作りの深さってあるじゃない。例えば、ストラットのアッパーマウントのゴムの質量とか、部分的な力が入るところの鉄ものも違うと思う。

石井昌通さん
V-OPTにもチョイチョイ登場している自動車ジャーナリスト・石井昌通さん。この中では、若手になります!

一時、ヤナセでルノーを扱った時、ヤナセのメカニックはそれまでフォルクスワーゲンが最高だと思っていたけど、ルノーを実際に見たら、捩じれるトーションビームのパイプなどの鉄ものが、VWの何倍もタフでいいものを使っていた、という認識を持ったっていうんだよね。

まぁフランスは産業的に、自動車はアメリカから撤退しているし。でもルノーはクルマ作りに関してはある意味天才的なものがあるよね!

・・・・・To be Continued.

撮影風景
3名の著名モータージャーナリストが物申す!

(出演:清水 和夫・高原 高輝・石井 昌通/アシスト:永光 やすの/動画:StartYourEnginesX

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