NS500、NSR500、RVFなど往年のホンダワークスマシンがクリアファイルで蘇る!

■HRCの歴代ワークスマシンをイラストで再現!

●HRCクリアファイル5枚セット

HRCクリアファイル5枚セット
HRCクリアファイル5枚セット

2020年1月から、HRCクリアファイル5枚セットが発売されることとなりました。価格は1650円(税込)で、全国のHRCサービスショップまたはウエルカムプラザ青山/鈴鹿サーキット/ツインリンクもてぎで購入することができます。

HRCとは、株式会社ホンダ・レーシングのこと。ホンダの2輪レース活動の本塁として、1982年に設立されました。2019年はロードレース世界選手権、モトクロス世界選手権、トライアル世界選手権の3カテゴリーでチャンピオンを獲得、2020年1月に行われたダカールラリー2020では31年ぶりの二輪車部門優勝を遂げるなど、八面六臂の大活躍を続けています。

そんなHRCの輝かしいワークス活動において、記録と記憶に残るマシンを彩ったクリアファイルがHRC GOODSに登場しました。5枚セットとなっており、それぞれテーマに沿って3台ずつのワークスマシンが柴田賢二氏によるイラストで描かれています。

ここからは簡単に、掲載されている懐かしのマシンたちをご紹介しましょう。

『フレディー・スペンサー』

『フレディー・スペンサー』
『フレディー・スペンサー』

・1983年型NS500
長円ピストン採用の4ストエンジン搭載車・NR500に代わり、ホンダが新開発した2ストエンジンを搭載。4気筒のライバルに対して3気筒のNS500は軽量コンパクトな特性を活かして6勝を挙げたスペンサーが21歳の若さで王座に就きました。

・1984年型NS500
1984年の主力マシンはV型4気筒マシンのNSR500のはずでしたが、不調なため、急遽スペンサーはNS500にも乗ることに。2勝を記録しましたが、王座は逃すこととなりました。

・1984年型NSR500
初代NSR500は燃料タンクをエンジンの下にレイアウトして低重心化を図った意欲的な設計。それが裏目に出てしまい、新開発のV型4気筒エンジンのポテンシャルをフルに発揮することはできず、スペンサーの3勝に止まりました。

『MotoGP RCV』

『MotoGP RCV』
『MotoGP RCV』

・2002年式RC211V
この年から始まったMotoGPクラスに合わせて開発された4ストローク990ccマシン。唯一のV型5気筒レイアウトを採用して、バレンティーノ・ロッシのライディングにより圧倒的な速さを見せてチャンピオンに輝きました。

・2011年式RC212V
2007年から排気量の制限が800ccに引き下げられたのに伴い、V型4気筒エンジン搭載車として投入されたRC212V。当初は苦戦したものの、2011年に加入したケーシー・ストーナーとの相性が良く、王座獲得となりました。

・2017年式RC213V
2012年からは1000ccとなったエンジン排気量制限に合わせて、ホンダはRC213Vを開発。2013年に新加入したマルク・マルケスがMotoGPデビューイヤーにチャンピオンになる快挙を達成。2017年も5連続ポールトゥウィンを記録し、最高峰クラスで4度目となるタイトル獲得を果たしました。

『NSR500ロスマンズ』

『NSR500ロスマンズ』
『NSR500ロスマンズ』

・1985年式NSR500(ロスマンズレーシング)
イギリスのタバコブランドであるロスマンズがこの年よりホンダのワークスチームをスポンサードすることに。オーソドックスな車体構成となった85年式NSR500に乗ったフレディー・スペンサーは7勝を挙げて王座を奪還しました。

・1987年式NSR500(ロスマンズホンダレーシングチーム)
手首の不調で欠場続きのスペンサーに代わってホンダのエースになったのがワイン・ガードナーです。アグレッシブなライディングで15戦7勝の成績を残し、見事にオーストラリア人初のチャンピオンとなりました。

・1989年式NSR500(チームカネモトロスマンズホンダ)
前年にヤマハで三度目の王座獲得を果たしたエディ・ローソンがホンダに電撃移籍。名メカニックのアーヴ・カネモトとタッグを組み、ヤマハのウェイン・レイニーやスズキのケビン・シュワンツらとの歴史に残る戦いを制しました。

『NSR250』

『NSR250』
『NSR250』

・1992年式NSR250(ロスマンズカネモトホンダ)
ルカ・カダローラが250ccクラスの王者を防衛したマシン。フルモデルチェンジによりエンジンのVバンク角変更やリヤスイングアームのプロアーム化などが行われました。また、500ccは黄色、250ccは緑色、125ccは白色というゼッケンの地色の指定が無くなったのもこの年の出来事でした。

・1997年式NSR250(マールボロチームカネモトホンダ)
3年連続チャンピオンのマックス・ビアッジがアプリリアから移籍して、4年連続となる王座を獲得。ホンダにとっては1992年以来のタイトルとなりました。

・2001年式NSR250 (チームテレフォニカモビスターホンダ)
日本人にとっては思い出深いのがこのマシンです。加藤大治郎さんが16戦中11勝の大活躍を見せて王者に。同時に、この年限りで250ccワークスマシンであるNSR250は役割を終えたのでした。

『鈴鹿8耐』

『鈴鹿8耐』
『鈴鹿8耐』

・1999年式RVF/RC45(ラッキーストライクホンダ)
750ccV型4気筒エンジンを搭載した耐久レーサーで、岡田忠之&アレックス・バロスのペアが優勝。雨が降ったり止んだりするコンディションの中、スリックタイヤで走り続けてアドバンテージを築くことに成功したのが勝因でした。

・2000年式VTR1000SPW(チームキャビンホンダ)
4気筒・750ccのRVFでは2気筒・1000ccのドゥカティに劣勢となったホンダが、必勝マシンとして投入したVツインレーサーがVTR1000SPWです。宇川徹&加藤大治郎組が215周の新記録で8耐デビューウィンを飾りました。

・2004年式CBR1000RW(セブンスターホンダ7)
レギュレーション変更で4気筒は1000ccまで拡大されたことにより、ホンダは直列4気筒のCBR1000RRをワークスマシンとして鈴鹿8耐に投入。宇川徹&井筒仁康ペアのライディングで2004年の大会を制しました。

裏面
クリアファイルの裏面にはHRCのロゴが描かれています。

(長野達郎)