アウトオブキッザニアのジェイテクトブースでLSDを組み立ててみた!【東京モーターショー2019】

■クルマを動かす精密パーツを作るエンジニアになる!

アウトオブキッザニア
ジェイテクトのブースには自動運転シミュレーターも。

耳慣れない社名かもしれませんが、ジェイテクトはクルマに欠かせないさまざまな装置を作る会社です。なかでもステアリングは世界シェアで断トツのナンバーワン! 子どもたちは、ジェイテクトのブースで精密なクルマのパーツを組み立てるエンジニアの仕事にチャレンジします。

●スポーツカーでは一般的に用いられるLSD

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先輩エンジニアがひとつひとつのパーツの説明をしてくれます。

子どもたちが組み立てるのはLSD(リミテッド・スリップ・デフ)と呼ばれるクルマの駆動系パーツ。といわれても、パパやママだって、そんなパーツあんまり知りませんよね?

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子ども用に小さく作られたスケルトンモデルで駆動系の構造を学びます。

クルマがカーブを曲がるには、内側のタイヤより外側のタイヤが長い距離を走らなくてはならないため、どのクルマにも内外のタイヤの回転差を調整するデファレンシャルギア(差動装置)がついています。でも、もっと速く走りたいレースや、ぬかるみなどの悪路では、デファレンシャルギアが働くとかえって走りづらくなることがあるため、LSDという差動制限装置を取り付けてクルマの性能を引き出すのです。

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「これなんだろう?」ふしぎな形のパーツに心を奪われてしまいます。

子どもたちは複雑なLSDを分解し、パネルの上にきちんとパーツを並べてまた組み立てます。このLSDは、小さな子どもでも安全に取り扱えるようアクリルで作られていますが、本物とまったく同じ動作をします。町で見かけるクルマの中にこんな複雑な機械が入っているなんて、思っていなかったのでしょう。見えないところに隠された高度な技術に驚く子どもたちの顔が印象的でした。

●ジェイテクトのブースでは本物の駆動装置も展示

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トップシェアを誇るステアリング装置はジェイテクトのアイデンティティ。
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電子制御で作動するトルクベクタリングデファレンシャル。

西展示棟にあるジェイテクトのブースに立ち寄ってみると、さまざまなステアリングや、キッザニアで子供たちが組み立てていたLSDに似た働きをする駆動装置が展示されていました。電子制御された最新のデファレンシャルは、あまりにも複雑すぎて、どんなによく見ても構造がわからないほど。でも現代のクルマは、目立たないたくさんの複雑な装置と、それを作る高度な技術に支えられて走っていることがよくわかりました。

【開催概要】
期間:2019年10月24日(木)~11月4日(月・祝)
場所:「第46回 東京モーターショー2019」青海展示場
対象:小学1年生~6年生(要予約)
※ご予約・詳細は下記「東京モーターショー2019」の専用ページよりご確認ください。
https://www.tokyo-motorshow.com/event1/out_of_kidzania/

(写真:高橋克也 文:村上菜つみ)

この記事の著者

村上菜つみ 近影

村上菜つみ

福岡出身・東京在住のモデル&モータージャーナリスト。ツーリング雑誌での編集経験を経て独立し、二輪・四輪問わず幅広い分野で執筆中。「月刊モトチャンプ」連載中の「ぶらり二輪散歩」で使用したバイクのインプレッションを毎月6日(モトチャンプ発売日)に公開する他、乗り物関連の展示を紹介する「村上菜つみのミュージアム探訪」をシリーズ連載しています。
愛車はホンダ・モビリオスパイク&ホンダ・VTRです。
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