バイクから家に電気を供給できる! 日本発の新ブランド「アイディア」の電動スクーターが誕生【東京モーターショー2019】

■一家に一台!? マルチに使えるアイデアAA-CArgo V2H

 今回の東京モーターショーを機として誕生した電動バイクメーカー「aidea(アイディア)」。そのアイディアが登場させたニューモデルをご紹介します。

エンブレム
アイディアのエンブレムは「愛と美の女神」を図案化したもの。

 まずは「AA-Cargo V2H」。このモデルの一番の特徴は、バイクとして初のV2H機能を付加したというところ。

AAカーゴのフロントビュー
ビジネス車両とは思えないシャープかつスタイリッシュなデザインも魅力。

 V2Hとは「Vehicle to Home」の略で、車載の電池に貯めた電気を外部に供給するシステムのこと。AA-Cargoは、バイクのバッテリーに貯めた電気を自宅でも使えることができるのです。万が一、災害などで停電となった場合でも、この車両にフル充電(8kWh)をしておけば、一般家庭の約1日分の電気を供給することが可能となっています。

V2H
バッテリー&V2H機能はシート下の位置の格納されている。

 バイクとしての利用価値も高く、フル充電での航続距離は160km。通勤や買い物等の日常使いはもちろん、ガソリンスタンドが近くにない地域に暮らす人にとっては、自宅で充電ができ、1日の活動距離を十分まかなうことができ、メンテナンスもほぼフリーという、便利なモビリティとなっています。

インホイールモーター
車両を動かすモーターはホイール内に装備されている。
充電口
充電方式は200V電源からと急速充電の2パターンを採用している。
メーター
メーターは視認性に優れる大型の液晶パネル方式。表示もシンプルで見やすい。

 またビジネスシーンでの活躍も期待されます。大型のボックスが標準装備となっているので配達はもちろん、排気ガスが出ないため、広い工場内の移動にも使用可能で、燃料コストの削減(ガソリンの約3分の1)にもつながります。

大型ボックス
リヤには大型ボックスが標準で装備され、大きな荷物や多くの荷物の運搬が可能。

●フロント2輪のスタイリッシュなAA-1にも注目

 ファンコミューターとして使いたいという人には、デザインもスタイリッシュな「AA-1」がオススメです。

AA1のフロントビュー
ファンコミューターとして楽しく快適に使える「AA-1」は、スタイリッシュで都会的なデザイン。

 2輪の楽しさと4輪の快適性を兼ねた前2輪&後1輪のスリーターで、コーナリングやブレーキング時の安定性の高さ、悪路や段差における乗り心地の向上など、高い走行性能も備えています。

コックピット
シンプルかつ使いやすいコックピット。大型液晶ディスプレイに様々な情報が表示される。
シート
ゆとりあるシート。大きなバックレストも備え、タンデムライダーも快適。

 さらにワイパー付きスクリーンや開閉式ルーフ、大型リアトランクなど装備も充実、アーバンコミューターとして優れた一台となっています。

リヤトランク
大型のリヤトランクの容量は70Lで、ヘルメットはもちろん、大きなバッグも余裕で収納できる。

 発売時期はAA-Cargo V2Hは来年の初旬、AA-1は来年以降が予定されています。

アイディアAA-Cargo V2H
【主要諸元】

車両区分:原付一種(50cc以下)
全長×全幅×全高:2050×660×1690mm
シート高:720mm
モーター:ブラシレスDCモーター
車両重量:217kg
定格出力:0.6Kw
最高出力:5.0Kw
充電時間:約2.7時間(交流)、約20分(直流)
航続可能距離:160km

アイディアAA-1
【主要諸元】

車両区分:原付二種(125cc以下)
全長×全幅×全高:2061×670×1680mm
シート高:720mm
モーター:ブラシレスDCモーター
車両重量:182kg
定格出力:1.0Kw
最高出力:6.0Kw
充電時間:約2.0時間(交流)、約20分(直流)
航続可能距離:108km

(文・写真:安室淳一)