■PCXをベースにしつつ、走りも低中速重視にリセッティング
インドネシアで先行発売されているホンダADV150。市街地や郊外の荒れた路面を軽く走破できるサスペンションにタイヤ、そしてライディングポジションの採用とタフでアクティブなアドベンチャースタイルが魅力の15ccスクーターです。
親機(?)のX-ADV(750cc)は存在感があって魅力的ですが、車体も大きく、価格も120万円超で、気軽には手を出すことができません。そこで新たに登場したのがこのADVです。ロングライドも快適に使え、渋滞時の走行もスムーズ、さらに扱いやすくて経済的。コミューター的な使い方ができつつ、大型ファンモデルのクオリティも得ています。
X-ADVのオートマチックでオフロードっぽいスタイリングやメタルパーツに跳ね上げタイプのマフラーが継承され、またアイコンとなる可変スクリーン(2段階)や多機能スピードメーターとインジケーターのセパレートタイプの仕様も踏襲。使い勝手の良いスマートキーシステムも同様に採用されています。
気になる走りは、同排気量モデルとして比較対象となるPCXのどっしりとしてラグジュアリーな乗り味に対して、エンジンのセッティングやベルトが変えられ、低中速を意識した設定とされたADVは、アップライトなポジションと相まって、軽快かつアクティブな走りを楽しむことができます。
日本では小型二輪というと125ccモデルが人気ですが、ASEANのマーケットでは150ccモデルが中心。PCX150などは年間10万台を売り上げているそうです。
発売は来春予定で、価格は未定。カラーリングは落ち着いた雰囲気の6色がラインアップされるとのこと。当面のライバルは、やはりPCXとなりそうです。
ホンダADV150
【主要諸元】
・全長×全幅×全高:1950×763×1153/1224(Low/High)mm
・エンジン:水冷4ストロークOHC単気筒
・排気量:149cc
(文・写真/安室淳一)