STIのパーツを装着したフォレスターは、ボクササイズの鍛錬を積んだようなしなやかさが魅力

●「体幹チューニング」を体現する絶妙な乗り心地

STIがチューニングパーツをセットした、スバル フォレスター X-BREAK STIパフォーマンスパーツ装着車を紹介します。

まずは外観から見ていきましょう。フロントリップスポイラーとフロントサイドアンダースポイラーが追加されています。これはノーマルバンパーにプラス装着するタイプ。

ボディ横ではサイドアンダースポイラーや、後輪手前にエアロガーニッシュが追加されていることがわかりますね。

またリヤバンパー左右にはリヤサイドアンダースポイラーを装着。STIの18インチアルミホイールとデザイン的にうまくマッチしてますね。

さてSTIでは「体幹チューニング」を提唱しています。

これは単純にボディーを固めるというわけではなく、ボディの芯に強靭かつしなやかな「筋」を通すような車体を作ることで、気持ちよくスタビリティ高い走りの実現を目指しています。

その体幹チューニングを実現するために装着されたパーツのひとつとして、フレキシブルタワーバーが挙げられます。STIの定番で、すでに10万本以上売ったという有名パーツですね。

これ、中央部分に秘密があります。

今回、単体サンプルの中央部分カバーを外して内部構造を見てみました。

中央部分にはボールジョイントがついています。手で左右のバーを動かすとジョイント部分で中折れして上下に動くことがわかります。

不整地路面などを通る際に生じる大きな衝撃などは、このジョイントがあることによって反対側には衝撃を伝えず、ボディ全体に影響を与えないようにしてくれます。

一方でコーナリング時などにかかる横方向のGに関しては、ジョイント部分が動かず突っ張る態勢をとってくれます。

これらの動きによって路面の凹凸に対しては乗り心地良く、コーナリング時にはがっちりとサス周りとボディを固めるという一石二鳥なアイテムなのです。

他にフロントロアアーム後方とサブフレームをつなぐフレキシブルロードスティフナーというパーツも装着されています。

これはロアアームとサブフレームをテンションを掛けてつないでおくことで、適度に剛性を向上させるとともに、2箇所が相互にリンクした動きを採ることでしなやかな走りを実現するというもの。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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