屋内会場でエンジンをかける! モーターショーの新しいあり方を見せたメガスーパーカーモーターショー2019

■今までなかった! 場内でエンジンをかけるモーターショー

東京オートサロンに長年関わっています。搬入、搬出の決められた時間帯、ましてお客さんがいる会期中の会場内で、エンジンをかけることは許されていません。世界中のモーターショーでも恐らくそうだと思います(あ、バンコクオートサロンではかけてるクルマがいたっけ!?)。

ホテルで行う発表会などでも同様ですが、初代プリウスが発表されたホテル内でモーターのみで走ったのを見せたのは、いつエンジンがかかるかわからないのにすごい勇気ある演出で、今でも印象に残っています。

ところが、福岡マリンメッセで2019年7月19〜22日開催の「メガスーパーカーモーターショー2019」では、会場内で堂々とスーパーカーたちのエンジンをかけ、お客さんを楽しませてくれています。

「メガスーパーカー」とは、主催側の造語だそうで、1000馬力超かつ1億円越えのスーパーカーをそう呼んでいるとか。今回はそんなメガスーパーカーが3台も展示されています。

1台が、ブガッティ・ベイロン16.4グランスポーツヴィテッセ。総排気量8リッター、16気筒、4個のターボチャージャーで1200psを発生し、最高速度は431km/h! これはギネス認定の記録なんだそうです。こちらのお値段3億円とのこと。

そして、ケーニセグ。アゲーラRSR。アゲーラRSをベースに、たった3台しか生産されていないのがこのクルマ。5リッターのV8エンジンで1160psを発生。ホイールまでもカーボン製で、こちらもお値段は3億円です。

さらに、鮮やかなブルーのボディがブガッティ・シロン。エンジンは、8リッター、16気筒、4ターボチャージャーはヴェイロンと同じながら、なんと1500psを発生させています。快適性も増したと言われ、お値段は4億円となっております。塚本奈々美さんも登壇し紹介されてました。

今回、シークレットカーとして登場したのが、パガーニ・ウアイラ・テンペスタ。AMGのV12ツインターボエンジンは730psというわけで、「メガスーパーカー」とは言えないそうです。それでも最高速度は370km/h、お値段は2億5000万円なのでメガでも十分じゃないでしょうかね?

これらの4台もエンジンをかけてその音を聞かせてくれました。

生音を聞く、というのはライブでなければ叶いません。ネット動画で観たところで、その迫力がどんなものかはその場に居合わせないとなりません。お客さんが何を望んでくれるのか。消防法などが問題、という部分を乗り越えてやってくれたその心意気に感心しました。

そしてミスコンテストもやってます。女性蔑視との意見も多い中、「盛り上がることをやる」といったコンテンツの基本を貫いてくれているのも同じように感じました。

(clicccar編集長 小林和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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