ドアとボディの間の隙間はトヨタ最小の3.5mm【トヨタ・センチュリー工場に潜入④〜ボデー工程】

「トヨタ・センチュリーができるまで」の一部を垣間見ることができた今回の取材では「プレス工程」の後に「ボデー工程」に移ります。

取材向けにピックアップされたのは、取り付けたドアの微調整で、前後ドアのキャラクターラインをピタリと合わせる熟練技をクラフトマンが披露してくれました。こうしたズレをチェックするのは、職人の目視で、長年の経験が必要。

前後ドアを横に貫くキャラクターライン、新型センチュリーでは特徴である「几帳面」がズレているようでは高級車を名乗る資格はないでしょう。まして、トヨタ・センチュリーであればなおさら。

ドアを取り付ける時点では、ドア内部の部品がまだ装着されていませんから、パネルなどの部品と同等のウェイト(約15kgの重り)を付けてドアを装着。内装材の重さを見越して、前後ドアは少し段差が付けられて取り付けられます。

ちなみに、ドアの装着時の公差は0.2mmだそう。間違いなく世界トップクラスの精度で取り付けられています。

また、ボディとドアの間、ボディとボンネットの間には、チリと呼ばれる隙間が必要で、これがないとドアやボンネット、トランクフードやテールゲートの開閉ができなくなります。しかし、この隙間が大きいと美しく見えず、塗装の質感などともに、安価なクルマと高級車との見た目の大きな差につながるわけです。

センチュリーのボディとドアの隙間は3.5mmで、トヨタ車で最小。これ以上、隙間をつめると開閉時にドアなどとボディが干渉してしまうそうです。

(文/塚田勝弘 写真/水野孔男、塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。