●2.0kW/40Nmのモーターアシストが光る、ハイブリッドモデル
ほぼ街中でしか乗らないのであれば、軽自動車でもNAエンジン搭載仕様で十分という方も多いはずです。
新型日産デイズも64PS/100Nmのターボ車と比べると、NAエンジン仕様は最高出力・最大トルクともに低く、52PS/60Nmというスペック。NAエンジンは「S」と「X」がハイブリッド・レス仕様で、「ハイウェイスターX」にハイブリッドシステムが搭載されています。それでも新型エンジンは先代よりも15%のトルクアップが図られ、NA・ターボともに発進性は良好になっています。
ハイブリッドの「ハイウェイスターX」は、52PS/60Nmというエンジン出力に加えて、2.0kW/40Nmのモーターアシストが加わります。
日産自動車のプレス向け試乗会ではターボとNAエンジン(ハイブリッド仕様)の2台、eKワゴン/eKクロスが用意された三菱自動車の試乗会では、NAエンジンの両方(ハイブリッド仕様・ハイブリッド非搭載)に乗ることができました。
NAエンジン同士で比べると、先代はかなり遅く感じたハイブリッド非搭載モデルもパワーフィールは大きく改善され、低速域の街中、1人乗車が中心であれば不足はありません。
しかし、2.0kW/40Nmのモーターアシストが加わるNAハイブリッド仕様に乗ると、アシスト時間が10秒間上乗せされた新「S-HYBRID」システムの恩恵は明らかで、街中の再発進、加速がよりスムーズにできます。より素早いスタートダッシュが可能で、流れの速い郊外路や国道、バイパスなどでもよりストレスフリーな走りが堪能できます。
時には高速道路も走るというのであれば、NAエンジン仕様でもハイブリッド付(ECOモーター)を付を選びたいところ。
また、新たにCVTに加わったステップ変速は、ターボよりもアクセルの踏み込む量が大きくなる分、その効果はNAの方が大きく感じられます。
なお、ターボと同じ15インチタイヤを履いた場合のハンドリングは、ターボもNAエンジン仕様も大差ない印象で、直進安定性の高さが光ります。また、快適性も同様で、前席はより高い静粛性と乗り心地の良さも味わえます。
(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、宇並哲也)