トップのバード、そしてバンドーンをかわしたロッテラーの2台は3位以下を引き離しつつ、ロングストレート後の2コーナーで激しく順位を入れ替えるバトルを繰り広げます。
電気自動車(EV)であるGen2車両は他の多くのEVと同じく減速でエネルギーを回生するため、ブレーキの効き具合が毎回違うこと、そして1コーナー側ではウェットパッチが残るもののラインはほぼドライになっていたのに対し、ビルの谷間の2コーナー方面はまだまだウェット路面だったことなどが、序盤の多重クラッシュやオーバーテイクに繋がったのかもしれません。
ちなみにこの2コーナーには、別名アップルストアという絶好の観戦スタンドがあり、ここで2コーナーの進入を見ながら展示してあるMacでネット中継に繋ぎレース進行やアクティベーションゾーンの視覚効果も楽しめるという、最高の現地観戦環境というのも市街地コースならではです。
その後バンドーンやローランドの車両ストップによる回収作業で2度のSCが入り、残り2分+1周となったところでSC解除となった終盤、またもアクシデントは2コーナーで起こりました。
気持ち慎重に2コーナーに進入したかに見えたロッテラーの右タイヤにバードのノーズが接触。ロッテラーはその後もフラつきながら後続を抑えようとしますがタイヤがバーストしスローダウン。結果は完走14台の最下位となってしまい、自身Formula Eでの初優勝を逃してしまいました。
そのままバードがトップチェッカーを受けましたが、その後バードにはロッテラーとの接触でペナルティが課され、最終的に荒れたレース展開の中、予選3位から安定した速さで2位チェッカーを受けたベンチュリのエドゥアルド・モルタラがFormula E初優勝という結果になりました。
今回、日産e.damsはフリー走行から安定して速く、最終的には2台ともトラブルによるリタイヤということで結果には結びつきませんでしたが、今後にとても期待のできる走りを見せてくれたと思います。
このレースのハイライトは、13日(水)の24時(14日木曜日の深夜0時)からBS日テレにて放送されます。
そして次戦は香港の更に南、ベトナムにほど近い海南島の三亜にてアジア第2ラウンドが開催されます。こちらは今月21日春分の日のある23日土曜日に開催されますので、もしまだその週末の予定が決まっていない方は、現地に足を運んでみるのもいいのではないでしょうか?
(H@ty)
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