【ポルシェ カイエンS試乗】高い動力性能だけでなく、後席や荷室の使い勝手が非常に良いのがカイエンの魅力

●あっけに取られるほど速くで静かなハイスペックなV6ツインターボエンジン

ポルシェが生産しているスポーツSUVのカイエン。V6エンジン搭載車の上級モデルであるカイエンSをチェックしました。

現行カイエンは3代目となるモデルです。ボディサイズは全長4918mm、全幅1983mmで全高1696mmと、多くのSUVの中にあってもかなり大きめの車体を持っています。

カイエンSはこれにV型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、フルタイム4輪駆動にて走行するものです。価格は1288万円(オプション含まず)。

エクステリアでの特徴はフロントの半楕円形ヘッドランプと、そこから続く峰が立ったボディラインです。リアに回ると左右のテールランプをつなぐ形でLEDチューブラインが入っており、遠くから見てもその光り方からカイエンだということが一目で分かります。

インテリアは先代モデルでは数多くのスイッチが並ぶ独特の世界観を持っていました。この3代目では逆に、物理スイッチの数を可能な限り減らし、静電タッチパネル方式に変更されています。

フロントシートはスポーティーなバケットタイプです。

スポーツSUVの先駆けだけあって車内の使い勝手には非常に気を使っています。リアシートは40対20対40の分割可倒式としています。バックレストも10段階、最大29度も倒すことが可能になっています。

さらにラゲッジルームも広大。通常時で745L、最大では1710Lまで拡大して使用することができます。

高級感たっぷりのスポーティーなフォルムと高い動力性能だけでなく、後席や荷室の使い勝手が非常に良いこと。これが、カイエンが未だにこのクラスで成功している大きな理由だと思います。

実際に試乗してみます。最高出力は440ps/5700~6600rpm、最大トルクは56.1kgm/1800~5500rpmとなります。

このハイスペックなV6ツインターボエンジンは、低回転からあっけに取られるほど速くかつ静かです。

今回は一般道での試乗のため速度を高く上げることはできませんでしたが、重量2tクラスの大柄なボディをわずか5.2秒で100km/hまで加速させ、265km/hまで引っ張ってくれるポテンシャルは十分に感じることができました。

スポーツSUVの開拓者は、未だにトップクラスの魅力を持っていることを確認できました。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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