目次
気合一発、450psにミッションが負けた!
<RSヤマモト・ドラッグ・サニー> L型3Lツインターボ/11秒82
●ドラッグ用タイヤがグリップしないとは!?
ドライバー:平田 芳滋
1発目のスタートラインでミッションのメインシャフトがいっちゃってね。根性で修理してタイム出したんすよね。しかし、タイヤと谷田部の路面との相性が悪くてグリップしないんですよ。直進性の良さには自信があったんだけど、ちょっとアクセル踏めなかったすね。スタートは6000rpm、シフトアップは8000rpmでした。
●メカニズムチェック
サニー310・2ドアクーペにL28改3Lツインターボを搭載したRSヤマモト・ドラッグ・サニー。L28は89×79mmのボア・ストロークをもち、総排気量は2948cc。ピストンはオリジナルで、コンロッド、クランクシャフトはL28ノーマルだが入念なバランス取りがされている。カムシャフトは作用角288度のオリジナルを使用、IN45、EX38φのビッグバルブが組み込んである。圧縮比は7.5。
タービンは日立製HT18改をツインで装備し、A/Rは0.65。ウエイストゲートはHKSのレーシングタイプを使う。吸気システムはソレックス44φ、チャンバーはオリジナル加工されたものだ。インタークーラーはHKS製、オイルクーラーはサーク製の16段コアを使用。
最大過給は1.0kg/cm2、最高出力450psを発揮。パワーバンドは4000~8000rpmでレブリミットは8500rpmを可能にしている。
サスペンション系はRE雨宮でオリジナル加工されたもので、ショックとコイルは純正レース用が使用される。ジョイント部分はピロボール式に変更済み。ミッションは2L・Z用、クラッチはB&Bツインプレートを使用。タイヤはミッキートンプソンETドラッグの14インチを履く。
カウルを外してトライするも伸びず、GCマシンベースのゼロヨン・レーサーに10秒の壁!
<エンデューロRX-7> 13Bペリフェラル/11秒75
●扱いやすさは文句なし、だが…
ドライバー:金子 健一
軽量化のため前後のショックをいじったのが裏目になっちゃったみたい。パワーかけてもリヤタイヤにトラクションがかからなかった。スタートは6000rpm、シフトアップは9500rpm。400m地点だと3速8200rpmあたりです。ノンターボなのでいきなりパワーが出ないので扱いやすいとはいえます。タイヤがドラッグスリックじゃないんで、あまりホイールスピンさせないよう気を配っています。
●メカニズムチェック
GC用のシャシー(シェブロン)をドラッグレースに使って注目を集めたエンデューロRX-7。13Bペリの強烈なEXサウンドを轟かせる。FISCOや谷田部の常連マシンだ。
エンジンはエンデューロでチューニングされた13Bペリ。キャブはウェーバー48改51φ。パワーバンドは6000~1万1000rpmで、最大パワーは335ps/10500rpm、レブリミットは1万1500rpm。ミッションはヒューランドFG400でギヤ比はマル秘とされる。ただ、今までに比べて3速を4速側に近づけているそうだ。
また軽量化のため、ラジエターを外してのトライ。スタート前の水温は70度くらいでも、走り出してしまうと100度をオーバーしてしまいそうになる。そのためか、途中からはエンジンが少しタレ気味になって、タイムアップにつながらなかった。
このエンデューロRX-7はエンジン関係パーツに市販オリジナルパーツを使って、極限を求めるためタイムアタックを重ねている。しかし10秒の壁を破るには、やや限界気味と思われるため、1986シーズンには新しいマシンの製作に着手する予定だ。