1986のゼロヨン模様。雨宮7にチョロQ・Z、超えろ10秒の壁!その3【OPTION 1986年1月号より】

エンジン、ミッション、シャシーバランスとも不調、富士ゼロヨンのクラッシュ後遺症祟る
<RE雨宮ドラッグ7> 12Aツインターボ/11秒52

●耐久レースの準備もソコソコにマシンを間に合わせたのに…残念!!

ドライバー:井上 孝三

3週間前、雨の富士ゼロヨンで大クラッシュ、突貫作業で修復したのですが、マシンコンディションがイマイチで残念。

それとは別にこのマシン、ちょっとスタートが難しいんですよ。回転を上げてクラッチミートしても、急につなげるとストールしちゃうんです。で、今は4000rpmでクラッチミートですね。本当は8000シフトですが、今回は7000くらいでどうもフケなくなっちゃうんで、そこでシフトしていました。スタートしちゃえば割合、直進性は良いんです。ただ右シフトなのとステアリングがえらくシビアなんで気を使いました。

●メカニズムチェック

F2シャシー、シェブロンB48に12Aサイドポート+ツインターボエンジンをミッドシップに搭載した雨宮ドラッグ7。タービンはTD06を使用。インタークーラーはトラスト製SPLタイプをダブルにしエンジン上部にセット。吸気はウェーバー50φで、それに追加インジェクターが3本セットされる。容量は180cc/分×1、270cc/分×2。ウエイストゲートはトラスト製レース用が付く。

サスペンション形式はFサスがロッキングアーム式、Rサスはアッパー側がIアームとラジアスロッドの組み合わせ。ロワ側はAアームとIアームの組み合わせからなる。ショックはFビルシュタイン、Rコニのレース用。ブレーキはF/Rともロッキード製を装備している。

タイヤはFダンロップCR88の185/5-5-13、Rダンロップ・スリックの300/620-13。クラッチはB&B、ミッションはヒューランド製5速。ボディカウルはすべてFRPで製作し、フラッシュサーフェス化されている。このボディはさすが雨宮と思わせるほど美しい。また室内はシングルシートでパネル類はアルミ製。徹底的に軽量化されている。

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
続きを見る
閉じる