【ブリヂストンREGNO GR-X II発売】減っても静か。徹底して快適性を向上した最新のレグノが登場

●REGNOの歴史は静粛性の歴史。最新モデル「REGNO GR-X II」が発売

ブリヂストンのREGNOシリーズは、スポーツのポテンザ系と並んで、コンフォートの最上級のタイヤとして知られるモデルです。1981年に発売されたGR-01からスタートしたREGNOは、代を重ねるたびに性能を向上させてきました。

なかでも静粛性の向上はREGNOの歴史と言ってもいいほどです。近年のモデルで採用されたノイズ吸収シートやサイドブランチ型消音器などによる静粛性の向上は目を見張るもので、一気にコンフォート性をアップしています。その進化は加速度的なものでしたが、今回新しく発売された「REGNO GR-X II(レグノ ジーアール・クロスツー)」も、その進化の勢いを弱めることなく突き進んでいます。

タイヤのノイズはさまざまな原因で発生します。ガー音やゴー音などは不正路面伝わるタイヤの振動によって発生しますが、「REGNO GR-X II」は、ノイズ吸収シートIIとショルダー部分に採用されたクッション効果のある3Dノイズカットデザインによって、このガー音やゴー音を抑制しています。

またシャー音やサー音と言った高周波系の音はタイヤの溝に入った空気が圧縮されたのちに開放される際に発生しますが、「REGNO GR-X II」ではダブルブランチ型消音器という機構をトレッドデザインに取り入れることで消音に成功しています。先代モデルとなる「REGNO GR-X I」を100とした場合、荒れたアスファルト舗装路面、スムーズなアスファルト舗装路面ともに、「REGNO GR-X II」では95となる静粛性を実現しているといいます。

このようにトレッドデザインに組み込まれた機構はタイヤの摩耗とともにその効力が下がる傾向になりがちですが、「REGNO GR-X II」ではシークレットグルーブと呼ばれる特殊な溝を採用。タイヤが摩耗すると新たな溝が現れて性能を維持するようになっています。60%摩耗時の騒音をスムーズなアスファルト舗装路面で比べたテスト結果では17%の低減を実現しています。

乗り心地を大きく左右する突起乗り越えでは、突起に当たる際のトレッドが緩やかなカーブで衝撃分散をするようにしてショックを低減しています。タイヤの内側外側のサイド形状を異なるものとすることで、静粛性を犠牲にすることなくしっかりした安定性と乗り心地を両立することに成功しています。

コーナリング時やブレーキング時、加速時などタイヤのゴムの変形が大きく、高周波のときのみにグリップするポリマーを開発。そのポリマーを外側に配置、内側には変形しにくいポリマーを使うことで発熱コントロールを適切にして転がり抵抗を低減することに成功。転がり抵抗係数をAAまたはAとすることに成功しています。
 

「REGNO GR-X II」の発売サイズは175/70R14 84Sから275/30R20 97W XLまで68サイズで、2月1日より順次発売されます。

(文・写真/諸星陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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