法整備が課題!20年後に世界の自動車の3割以上が「自動運転車」になる?

●「自動運転」に対応した法整備が喫緊の課題

技術革新が進む自動車業界において重要な次世代技術と位置付けられている「自動運転」。

交通事故防止に加え、過疎地での交通機関として期待されており、20年後には世界の自動車の3割以上を「自動運転車」が占めるとの予測もあるようです。

産経新聞によると、自動運転システムが一定の条件下で運転を代行する「レベル3」搭載車が大半のようですが、欧州がその普及を牽引、中国でも早期に市場が拡大するとしており、実際、日本向けのAudi A8においても法整備状況に合わせてレベル2→レベル3への移行が容易になっている模様。

また、スバルでは独自の運転支援システム「アイサイト」で2020年をめどに高速道路上での自動車線変更を、2024年に無人での自動駐車を可能にする計画で、トヨタ自動車もソフトバンクとの異業種融合により2023年以降、商品を住宅地まで自動運転車で運ぶ「移動コンビニ」等を想定した次世代の移動サービスに乗り出すようです。

一方、中国では政府がAIやビッグデータ等で収集した情報を次世代車の開発に活用する動きをみせており、内外の自動車メーカーに中国内を走るEVの位置情報等のデータ提供を要求、200社以上が対応している模様。

このように、世界的に自動運転技術開発が急速に進むなか、日本では事故発生時の責任問題に関する議論が深まっていないようで、日本自動車工業会においても「安全」を最優先した法整備が喫緊の課題になりつつあるようです。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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