さらに、EV走行時の航続距離も伸びています。リヤモーターの出力を約12%高め、ジェネレーターの出力も約10%アップさせることで、60.8km(S Edition、G Premium Packageは60.2km)から65.0kmまで伸長。これにより、街中や郊外路をほぼEVとして使うニーズに以前よりもさらに応えてくれるはず。
また、従来の2.0Lからアトキンソンサイクル化された2.4Lエンジンは、モーター走行時からエンジンが始動する際の音や振動が改良前よりも明らかに小さくなり、静粛性向上に大きく寄与しているのがよく分かります。なお、エンジンスペックは従来の118ps/186Nmから128ps/199Nmにアップしています。
エンジンとバッテリー、モーターなどの進化により、SUVのカタチをした高級スポーツプラグインハイブリッド」といえるほどの速さを、シーンを問わず披露してくれるのもポイント。
今回、新設された「スポーツ」モードにして高速道路で思い切り加速させると、自制心が必要なほどの瞬発力と加速の伸びを示してくれます。山岳路では少し重さを感じさせるフットワークではあるものの、重さが乗り心地の良さにもつながっています。
試乗車は「S Edition」で、タイヤサイズは225/55R18。電動駆動らしく床下に重いバッテリーを積む上下動や横の動きはあるものの、足の動きは滑らか。
1920kgという重めの車両重量も利いていることもあり、重厚感のある乗り味は、パワートレーンのスムーズさ、高い静粛性もあって5,090,040円(Sエディション)という車両本体価格にふさわしい高級感を備えています。
(文/写真 塚田勝弘)