保安基準に適合する「樹脂製窓」をGLM社が開発。スポーツEVに搭載して来春発売へ

2人乗りのオープンEV「トミーカイラZZ」でお馴染みの京都大学発のベンチャー「GLM」が9月13日、帝人と共同で従来のガラスよりも割れにくい自動車用フロント・ウインド・シールド(窓)を開発したと発表しました。

開発品は樹脂製で、ガラスに比べて200倍割れにくく、表面を保護する特殊加工により、ガラス並みに傷付きにくいそうです。さらに、フロントピラーなど窓枠部分を廃止することができ、より前方が見やすく、ポリカーボネート樹脂(強化樹脂)製としたことで従来のガラス製に比べて6.6kg(約-36%相当)の軽量化が図れるとしています。

従来の素材では耐磨耗性が低く、ワイパーなどにより表面が傷付きやすいことが大きな課題だったそうですが、ハードコート材料をガス化して対象物の表面にコーティングする「プラズマCVD法」の採用により、保護層を形成。

新保安基準における耐磨耗性条件(2%未満)をクリアし、強化ガラス(耐摩耗性0.5~1.0%)に匹敵する性能を実現したそうです。

同社は今回の開発品を自社の「トミーカイラZZ」に搭載して来春発売するそうで、軽量化効果により自動車の燃費向上等に寄与することから、今後各方面から注目を集めそうです。

Avanti Yasunori・画像:GLM)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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