三井物産、炭素繊維を自動車車体へ利用する独・自動車エンジニアリング会社へ出資参画

大手商社の三井物産は、独・Forward Engineering GmbH(フォワード エンジニアリング ゲーエムベーハー:FE社)に出資参画するとともに、FE社と業務提携の契約を締結したと発表しました。

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FE社は、炭素繊維・複合材料を使用した自動車構造材設計・エンジニアリング分野のリーディング企業で、南ドイツ・ミュンヘンに本拠を置いています。

三井物産は、今後FE社の技術を利用して、炭素繊維・複合材料を自動車分野に使用する事業を拡大することを目指すものと思われます。

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航空機分野では構造体に炭素繊維・複合材料を使用することは広く普及していますが、自動車の量産車ではまだまだ研究段階で、車体を軽量化するために今後の普及が期待されています。

FE社は、旧社名のRoding Automobile GmbHの頃から量産車を軽量化することを目指して、炭素繊維・複合材料を用いた自動車車体開発で実績を積み重ねてきました。

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一方、三井物産は昨年4月、金沢工業大学の革新複合材料研究開発センターと複合材料研究で手を結び、炭素繊維・複合材料による自動車部品の新製法に関する共同開発を開始。本年3月にはノルウェーと韓国の炭素繊維関連メーカーの株式を取得するなど、炭素繊維関連事業を急速に拡大しています。

(山内 博・画像:三井物産)