トヨタとの資本関係を解消した「いすゞ」新たにEV新会社との提携模索か?

2006年11月に欧州乗用車向けの小型ディーゼルエンジン共同開発などで資本提携を結んだいすゞとトヨタでしたが、本年8月3日に両社は資本提携解消を発表しました。

欧州各国がディーゼル規制強化に動き出したことから、トヨタはHVに軸足を置くようになり、具体的に協業が進展しなかったようで、1.6Lの小型ディーゼルエンジンを共同開発し、北海道に新工場を建設して生産を始める検討を進めていたそうですが、その後打ち切りに。

提携解消にあたり、トヨタは資本提携時に取得したいすゞの株式5,000万株をいすゞに売却するそうで、成長戦略を描き直すため、新たなパートナーが必要になるいすゞの今後の動きに注目が集まっています。

そうしたなか、日経新聞によるといすゞの瀬戸常務執行役員が「EV C.A.Spirit(トヨタ×DENSO×マツダで設立したEVの基盤技術開発会社)との協業について検討を開始している」と述べたそうです。

トヨタとの資本関係は解消するものの、次世代技術での新たな連携については有り得るとしており、「100年に1度」と言われる自動車業界の大変革の時代を生き抜くために、いすゞは今後、電動化により商用車市場における競争力を向上させる取り組みを加速させて行く考えのようです。

Avanti Yasunori・画像:いすゞ)

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EV C.A.Spirit
https://www.ev-cas.co.jp

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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