【ネオ・クラシックカー・グッドデザイン太鼓判】in オートモビル カウンシル2018(マツダ編)

80~90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。今回より番外編として、8月3日より5日まで幕張メッセで開催された「オートモビル カウンシル2018」の国産車ブースを取り上げます。まず初回はマツダブースから。

「MAZDA COMPACT HATCHBACK STORY」をテーマとしたマツダは、プレスカンファレンスで5代目ファミリアから初代アクセラまでを手掛けた鈴木英樹氏、同アクセラや魁コンセプトを担当した土田康剛氏が対談、マツダデザインを強く打ち出しました。そんなマツダブースに展示されたハッチバックを取り上げます。

5代目のファミリア(1980年)は展示の「赤いXG」が一世を風靡。この頃から、マツダはドイツ車的な表現に向いたと言われていましたが、このファミリアは当時のゴルフに比べ面をより単純化し、ある種の明るさを醸し出していました。

ドアサッシ部などにまだ若干煩雑さが残りますが、広いウインドウが80年代の新しさを示し、横桟のグリルが独自の質実な表情を太いサイドモールが大型樹脂バンパーとともにボディを引き締める要素になっています。

ファミリア・アスティナの後継とも言えるランティス・クーペ(1993年)は、当時の「ときめきのデザイン」の流れにあります。明快なキャラクターラインを持たず、面構成で流れを見せるサイド面は「魁コンセプト」に通じるところ。

その柔らかな面を、楕円を用いた強い表現のフロントランプと、リアの大型フィニッシャーが挟み込むことでボディにメリハリを付加します。とくに、グリーンメタリックのボディと赤いリアパネルとの対比は独自の質感を生み出しました。

2003年に登場の初代アクセラは、それまでの流れから一転、きわめて骨太な表現を目指しました。流麗なセダンはミニ・アテンザ的なのに対し、ハッチバックはシャープなラインを持つ前後ブリスターで力強さを発揮、欧州ライバルに負けない存在感を示しました。

一方、切れ長のランプ類は、「葉風」など当時のフォード主導による一連のコンセプトカーの影響が大きく、若干グラフィック的な見せ方が特徴です。それでも、豊かな面をもつリアハッチには日本車にない存在感がありました。

マツダのハッチバックは、ファミリア以降さまざまな経緯を辿りましたが、各時代において必ず1歩先を行くデザインにチャレンジしていたようです。魂動デザインの第2章を示唆する「魁コンセプト」は、80年代から2010年代の要素を高い次元で集約した造形と言えるのかもしれません。

(すぎもと たかよし)

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