【富士SUPER TEC24時間レース】燃費を活かせば4WDターボと互角!? マツダディーゼルがダブル表彰台を獲得

夜8時半頃になるとヘアピンのADVANコーナー方面で花火が上がります。この華やかな花火がいよいよ本格的なナイトセッションの始まりを意味します。

ナイトセッションのピットワークも24時間レースならではで、給油やタイヤ交換のスタッフは頭にヘッドランプを取り付け、手元を明るくすることで作業ミスを減らそうとしています。一見細かいことのようですが、こういった配慮がピット作業ミスによるペナルティーを無くすことにつながります。

ナイトセッションはドライバーにとっても過酷であることは言うまでもありません。クラストップを走っていてもいつクラッシュの危険が訪れるかわかりません。

特に速いクラスが遅いクラスを追い抜くときには注意が必要で、そのために一番遅いクラスであるST-5クラスのリアウィンドウにはそれを判別するために緑のLEDライトを取り付けることが義務付けられていました。

それでもナイトセッションではクラッシュによる赤旗中断があるなど、気の抜けない展開が続きます。

そんなナイトセッションも午前3時30分頃から終わりの兆しが見えてきます。6月のこの時期、日の出は4時30分頃ですが、3時30分を過ぎた辺りから空はうっすらと明るくなってきます。ナイトチェッカーなどでレース中に日没を見ることはあっても、ここ富士スピードウェイでレース中に日の出を見ることができたのは本当に50年ぶりということになります。

今回の富士SUPER TEC24時間レースでは義務付けられたピットインに大きな変化がありました。通常フォーマットのスーパー耐久ではドライバー交代の伴うピットインが何回以上となるピット義務ですが、今回は8分間のメンテナンスピットインをスタートから20時間以内に2回行わなければならない、というものに変更されました。

8分のメンテナンスピットインで出来ることはかなり多く、ブレーキパッドの交換やハブヘアリングの交換など普段のスーパー耐久ではありえないような重作業が行われています。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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